内容説明
企業年金とは、企業が従業員の退職時に年金を給付することを目的とした積立制度である。給付には十分な積立金と効率的な運用が必要だ。しかし、積立不足、運用難で基金の解散、給付削減が相次ぎ、年金への不安が高まっている。危機は不可避だったのか。年金財政を健全化し、受給権を保護する仕組みをどうつくるか。豊富な現場体験をもとに、資産運用の変遷、企業会計、監督官庁の役割等を実証的に分析し、再生への道を提言する。
目次
第1章 岐路にたつ企業年金(基金解散と給付引き下げ;日本経済の変化と企業年金 ほか)
第2章 企業年金とは何か(企業年金入門;企業年金の財政 ほか)
第3章 企業年金の20年(1980年代―企業年金のバブル;1990年代―失われた10年 ほか)
第4章 企業年金の再生に向けて(海外の企業年金改革;企業年金改革論と確定拠出型年金 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
16
難しかった。バブル崩壊後、運用にシフトしてしまったことで崩れたシステムであることは理解できた。安定した老後を過ごすためのシステムが不安定となってしまった、まことに皮肉だ。2013/12/28
Naota_t
0
1989年の日経平均株価は38,915円だったのが、今は今年の6月あたりから9,000円をずっと切ってる状況なのだから、運用益をあげられる訳もなく…多くの年金基金解散は不可避だったのか、、、その状況から今の年金制度を元・三井信託銀行の年金セールスマンが説明する。 中公新書にしては優しい方だったと思う。それでも難しかったけれど。 2012/08/08
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- 和書
- 小熊秀雄とその時代