中公新書<br> 国土計画を考える―開発路線のゆくえ

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中公新書
国土計画を考える―開発路線のゆくえ

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  • サイズ 新書判/ページ数 241p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121014610
  • NDC分類 601.1
  • Cコード C1231

内容説明

列島改造、田園都市構想など時々のコンセプトを掲げて国土を開発してきた「全国総合開発計画」は日本の現在の豊かさの原動力となった。反面、中央主導、公共投資重視によって環境破壊、東京一極集中をもたらし、地価高騰、政官財界の癒着を生み出したのも国土計画であった。しかし98年に策定された新計画にこの反省は生かされていない。地方分権と行財政改革が迫られている現在にふさわしい国土計画とはどのようなものであるべきか。

目次

序章 国土計画とは何なのか―国家権力の計画主題実現の手段
第1章 一全総は国土をどう変えたか―所得倍増実現で公害列島化
第2章 二全総と列島改造はどうつながったか―金権体質と権力の集中生む
第3章 三全総は発想を変えた国土計画だったか―田園国家構想の挫折とテクノポリス
第4章 四全総は何をもたらしたか―大きいリゾートとバブルの後遺症
第5章 五全総をどう読むか―変わらぬ公共事業推進の役割
第6章 首都機能移転にのぞまれるのは何か―一括移転よりも分散移転―分都が現実的
第7章 あるべき国土計画はどういうものか―地域自らつくる地域創造計画
第8章 地域主体の計画は可能か―各地で進む国土計画の分権化
終章 どういう国土をつくるか―環境、福祉、ゆとりある生活

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ガイちゃん

3
国土計画というものがある。本書はそれについて概観して、どういった失敗があったか、どこに課題があるか、今後どういった転換を図るべきかを述べている。 私が特に怖いと思ったのは、地域の過疎化対策が50年前から国土計画としてあったということ。平成生まれの私はここ最近の問題だとばかり思っていた。逆に言うとこれから50年も「一極集中是正しないと〜」とか言いながら改善を図れずに過ぎていくものなのでしょうか。それだと私は日本の地方でなんとか生きることができても、自分に子供ができたらと思うとやはりなんとかしないとだよなぁ。2018/03/21

Sanchai

2
全総を批判的にレビューしている本。発刊から15年以上が経過してもここで挙げられた論点は色褪せていない。しかも、これだけグチャグチャになってても誰も責任を取らない、結局は国民にツケが回ってくるという構造は釈然としないものがある。これから全総を策定するような国にはかなり示唆に富んだ内容で参考にして欲しい。勿論、批判的な論調の本だけでなく、これから逆の立場の本も読んでみることにしている。2016/10/11

Sanchai

1
https://sanchai-documents.blog.ss-blog.jp/2022-03-082022/03/07

浅山

1
どうにかこうにか読み終わりました。著者の文の区切り方がややこしく読みづらい。開発し失敗した地域はいったどうなっているのか…。知りたいような知りたくないような。2009/07/07

ミノル

0
「ミネルヴァの梟は黄昏に飛び立つ」社会学でよく用いられる言葉だけど、この本が出版されて20年近く経った今読んだからこそ受け止められた主張もあったと思う。2017/03/10

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