内容説明
駅ビルやデパート、そして大型インテリジェントビルの建ち並ぶ街に、なぜか田舎に棲んでいたクマネズミが出没し、周辺住宅街にも姿を見せている。特に飲食店の入るビルの被害が目立って増加している。クマネズミは登攀力、綱渡りの能力に優れ、建造物内に巣を作り、警戒心に富み、殺鼠剤に対する抵抗性も強い。先端機器はケーブルを齧られて障害を起こし、衛生上の問題も懸念される。その防除対策とは。都市社会の新たな課題を問う。
目次
第1章 都会のネズミ革命
第2章 なぜ人類に寄生するか
第3章 田舎のネズミだった
第4章 クマネズミ問題の減る国、増える国
第5章 ネズミを滅ぼす「陸の孤島」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
2
ふむ2022/10/25
chisa
0
冒頭に載ってる、東京のデパート食品売場に仕掛けられた粘着テープ罠にたくさんのネズミがかかっている写真が衝撃的。東京でもたまに路上を横断するネズミを深夜や早朝に見かけるが、都心のオフィスの中をクマネズミ達が縦横無尽に闊歩しているとは…。そういえば昔、近所の高架下スーパーの裂けるチーズのパッケージにネズミの歯形がついていたことがあったのを思い出した。実は都会でもネズミ達はすぐそばに潜んでいるという恐ろしさを再認識。2017/01/08
挫躯魔
0
クマネズミの魅力にとりつかれました゜*。(*´Д`)。*°著者本人が調査に出向いた時の体験談がとても面白かった2014/08/15
ivnin
0
現代の日本は先進国で唯一クマネズミに悩まされている。クマネズミは木登りを得意とする臆病な小型の鼠であり、獰猛なドブネズミより駆除が難しい。ビルの大型化は飲食施設を必然的に備え、鼠に住みやすい環境を提供する。日本の道路は狭く、また電線やアーケード、地下街が区画内の根絶を妨げ、クマネズミの交流を助けている。さらに風評を恐れて根本的な対応を取れない現状がある。以上の理由から日本はネズミの駆除が進まないのである。2010/10/21
Skywriter
0
評価:☆☆☆ 現代の害チュウたるクマネズミの生態に光を当てている。害を為すのはドブネズミとばかり思っていたのでまずそこで驚いた。ちょっと古い本ではあるが、恐らく今も同じ状況だと思うので、今後の駆除に向けた提言として有効だと思う。2010/01/13
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