中公新書<br> 平安朝の女と男―貴族と庶民の性と愛

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中公新書
平安朝の女と男―貴族と庶民の性と愛

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  • サイズ 新書判/ページ数 230p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121012401
  • NDC分類 384.7
  • Cコード C1221

内容説明

いつの時代にも女は男を求め、男は女を求める。しかしその方法は時代によって相違する。古代から現代に至る性愛の歴史的な変容の中で、平安時代中ころの男女の関係はいかなるものであったか。『今昔物語集』『伊勢物語』などの物語、藤原明衡の天下の奇書『新猿楽記』、そして公卿たちの日記を使い、女と男の様々な出会い、『新猿楽記』に見る女性像と女の性、王権と性、男色の成立とひろがり、家の成立と性愛など、当時の男女の諸相を描く。

目次

序章 性愛のさまざま
第1章 女と男の出会い
第2章 『新猿楽記』と性愛
第3章 性愛の疎外
終章 家の成立と性愛

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

40
これは掘り出し物、メチャ面白く1時間もかからず読了。平安朝は「奔放な性愛」があるはずと睨んでいた私。筆者も語るように、武士の世の中になり、制度でガンジがらめにしていくプロセスで支配しやすいように家父長の権力を確立し、上意下達を都合のいいように圧し進めて行ったのか・・極めつけは江戸期の儒学や陽明学。今のタリバンのこと言えないね・・なんて思ったり。何分鍵がない時代。男も女も入り放題、引っ張り込み放題。身分が高い女人とて家臣とよろしくやっていたのだろう・・妄想は膨らみっぱなしでした🎈2012/09/30

Koning

25
古代から中世への過渡期的な平安時代の性役割と性差別の歴史的なあれこれという感じ。平安のおおらかな云々というあれこれもそんなこたーないというのがわかってみたり、男性器の名称は平気だが女性器は使っちゃいけない何かになってたりという意識の変化なんかは面白い。ただ、まぁ他の方も書いてるけれど終章は蛇足感たっぷり(笑)。2014/11/25

はちめ

11
再読。源氏物語が書かれた時代とほぼ重なるにも関わらず、本書に描かれている世界は猥雑で露骨な性的な社会が広がっている。源氏物語は天皇を頂点とする最高級貴族社会の物語であり、市井の人々の立ち居振る舞いと違うのは当然かもしれないがそれにしても唖然とする。ただ、よく考えれば、若い頃の光源氏は中級の階級に属する女性など様々なタイプの女性に興味を覚えて女狂うのであり、このことは本書に描かれている性的に奔放な人々と共通するのではないだろうか。源氏物語の本質は本居宣長が言うもののあわれなんかでは絶対ないと思う。☆☆☆☆★2022/04/27

ヒロミ

8
平安朝の男女の性愛を中心に展開する本。ちょっとグロいというかリアルで私は苦手でした。2015/03/05

7
読みながら何かモヤモヤする引っかかる言葉が結構あったけど、それなりに面白く読めた。けど、最終章でそのモヤモヤが一気に増大。 性差別と、性区別・役割分担の線引きってどこでしたらいいんだろうな、と思った。 女性と男性は体の作り根本からして同じにはなれないし、なる必要もないし、それは差別ではなくて区別で、そこを無くして無理やり平等という枠に押し込もうとすると女尊男卑になってしまうんじゃないか。読後感があまり良くない。2013/11/14

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