内容説明
毎年、百数十万人もの人が、ホワイトカラー向け資格試験を受験している。資格に無縁と思われてきた日本の労働市場で、資格はすでに重要な役割を果たしている。他方、企業のホワイトカラーの間では脱組織型の働き方にとどまらず、転職・独立の新しい動きが見られる。本書は、環境の変化に対応し切れず、企業社会の中で混迷するホワイトカラーの将来を切り開く鍵〈資格〉を通して、企業内キャリア形成の「社会化」の試みを提言する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
53
サラリーマンの資格についての面から最近の状況を分析したもので、労働経済学の一分野といえるのでしょう。最近のサラリーマンは本当に覚えることが多くなり大変だと思います。様々な法制度(例えていえば最近はマイナンバーなど)の変更に対応していくこととか、あるいは職位の階段を上るときに資格や試験でふるいに落としていくということでの表面的な平等主義みたいなものがあると感じます。そこまで入ってはいませんがこのような観点で分析していくのも面白いと感じました。2015/08/28
ビイーン
19
10年前に書かれた本なので情報は古いかもしれない。けれども世知辛い世の中で生き残っていく為にすがるツールとして、資格を取得するという考え方は変わらない。2018/02/10
佐島楓
15
20年近く前の新書なので、いかんせんデータが古すぎた。社会構造が変わってきたため資格を取得する会社員や大学生などが増えたという理屈や、具体的に取ってよかった資格などの記述はわかりやすく充実していた。2014/01/10
アルゴン
3
★★★ 技術士なる資格があることや、企業内職能資格の詳細は知らなかったので参考になりました。本書で述べているように、誰がどういった技能を持っているかが分かる仕組みがあればそれはそれで世の中スムーズなんでしょうけど、技能以外のものも必要なのがホワイトカラーではないかとも思います。2014/07/29
ごまたろう
2
資格ブーム開始期の15年前(1995年)に発行された本だけあって、まだ内定者の立場である自分でも「常識だろう」と思う事ばかりが書かれている。ただ、「最近新卒者の三年後離職率が上がってきている」「若いサラリーマンには上司よりも早く帰宅したり、堂々と社内旅行を欠席する者が増えている」といった記述があって笑えた。「最近の若者は~」と説教する30・40代の皆様はご注意を。2010/02/14
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