内容説明
福岡市西部の早良平野で、二万余戸と魏志倭人伝が記録した九州最大人口を誇る奴国の都と推定される吉武高木遺跡から、弥生前期末より中期初頭におよぶ王墓の発見についで、宮殿の一棟とみられる巨大建物の遺構が発見された。これを復元し描くと、出雲大社に匹敵する建造物が浮かび上がり、幻とされた早良王国と奴国の実像が明らかになってきた。邪馬台国成立前後の古代国家の検証と報告を行ない、既存の考古学に新たな展開を促す。
目次
1章 幻の早良王国
2章 奴国の出現
3章 北部九州の遺跡群
4章 九州と邪馬台国
5章 考古学への提言
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おらひらお
2
1994年初版。仕事の関係で手に取るが、内容が余りにも厳しいか。高床式建物=弥生人、竪穴住居=縄文人という認識など戦前的印象を受ける。また、確認不能な想像が多いのも特徴です。やはり、考古学に関する新書は考古学研究者が書くべきであると再認識しました。出版当初の反響はどうだったのでしょうか?2011/12/04
hal
0
最後は流し読みだったけど、物部氏が九州から東遷して河内、大和に本拠地を置いたのは知らなかった。学生時代に住んでいた近所の古墳に葬られている天皇が出てきて、何故か懐かしかった。2017/05/27