内容説明
紀元前5、4世紀、アテナイはスパルタと並ぶギリシア最強の国力を誇る繁栄のポリスであった。その文化遺産は、今日にいたるまで多大な影響をもっている。しかし、このアテナイは徹底した男社会であり、女が自らを書き記した史料は皆無に等しい。本書は、繁栄の陰に隠され、社会的な自由を奪われて、抑圧の生涯を強いられたとされる女たちの誕生・結婚・姦通などのさまざまな事件を照射、検証し、実態とその社会を描く。
目次
1 女の地位について
2 選ばれた少女たち
3 女から妻へ
4 結婚
5 家付き娘の結婚
6 離婚
7 妻たちの生活
8 女たちの社会参加
9 非市民の女たち
10 女のネットワーク、女の文化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こぽぞう☆
3
題名は古代ギリシアとなっているが、実際には紀元前5世紀4世紀頃のアテナイが舞台。民主政で名高いこの時代のアテナイであるが、女性に関しては資料も少なくわからない部分が多いらしい。女性が家の外に出ることを非常に嫌った文化ではある。ただアテナイの市民であるためには、両親ともが市民である必要があるため、女性も血筋は大事にされた。2015/12/21
Mana
2
なんか既視感がある気がしたら、ギレアデに似てるんだと思った。生殖を男性が管理するところとか特に。2021/03/06
Witch丁稚
1
うぇーつらー。できればアテナイでなくゴルテュンとかのポリスに生まれたいな。むしろ記録がないだけで他のポリスでもっとマシなところがあったと思いたい。石でなく布に織られたであろう女たちの声は残らなかった。初版が1992年で意外と新しい。その後新発見ないのかな。2019/11/04
陽香
1
199212202017/04/18
しえろ
0
市民と非市民での女性の扱いの差が興味深い2016/10/22
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