内容説明
名著17冊を紹介し、現代アジア研究の歴史的成果と課題を展望。
目次
余英時 『中国近世の宗教倫理と商人精神』
シュウォルツ 『中国の近代化と知識人』
コーエン 『知の帝国主義』
孫文 『三民主義』
天野元之助 『中国農業経済論』
河口慧海 『チベット旅行記』
池明観 『チョゴリと鎧』
矢内原忠雄 『帝国主義下の台湾』
斎藤修 『プロト工業化の時代』
ギアツ 『ヌガラ―19世紀バリの劇場国家』
アンダーソン 『想像の共同体』
鶴見良行 『ナマコの眼』
石井米雄編 『タイ国―ひとつの稲作社会』
ガンディー 『ヒンドゥ・スワラージ』
前嶋信次 『東西文化交流の諸相』
中村広治郎 『イスラム 思想と歴史』
佐口透 『ロシアとアジア草原』
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
1
インドに関してはガンジーの1冊だけ。しかしガンジーは西洋近代や近代法を憎み、カースト制度を維持したかったんだろうな。あとギアツの項目でも触れられているけど「植民地主義がすべてを変えた」はずであるから、カーストなど残っていてはならないということか。2013/07/17
フリウリ
0
中公新書の「~の名著」シリーズは大好物。1992年発行でしばらく前に再読。若干内容が古く感じられるのは、世界の、とりわけアジアの発展がものすごいスピードで進んでいるからである。とはいえ、ナショナリズムの起源を直視するアンダーソンの「想像の共同体」は、ますます重要になっていると思うし、一方で、前嶋信次さんのような学識豊かな学者の本は、今後も大切に読みつがないといけないと思う。掘るべきところはたくさんある。62022/12/04