中公新書<br> 王室・貴族・大衆―ロイド・ジョージとハイ・ポリティックス

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中公新書
王室・貴族・大衆―ロイド・ジョージとハイ・ポリティックス

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121010261
  • NDC分類 233.07
  • Cコード C1231

内容説明

20世紀初頭、エドワード朝英国に複雑な思惑が交錯していた。国際的つながりを離れ、改姓して英国化を進める王室。沈下する基盤に足をとられつつ、影響力の温存を図る貴族。勃興する産業・金融資本家と結んで支配権を狙うロイド・ジョージ。やがて土地貴族と新興財閥が結びついた単一の支配階級“U”が成立し、マス・インテリが台頭する。―スノッビズムを底流に、貴族支配から大衆社会への転換期のドラマをダイナミックに描く。

目次

第1章 馬車と自動車―エドワード朝のエリートとマス・インテリ
第2章 貴族と大衆政治―チャーチル、ロイド・ジョージに会う
第3章 貴族院の暑い夏―降伏か大量叙爵か
第4章 国王陛下の護衛船団―王家改姓の政治学
第5章 融解する貴族―世紀末貴族の政治社会学
第6章 スキャンダラスな幕引き―政治資金とロイド・ジョージの凋落
むすび それからの貴族政治
関連略年表

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

日の光と暁の藍

4
イギリス国王、貴族と大衆の争い。イギリスの大衆化の過程を描く。下院を圧倒的多数で通過した予算案を貴族院が否決。1909年の予算「民衆予算」(ピープルズ・バジェット)を巡る攻防が描かれる。貴族支配に挑み、大衆の票獲得を目指したのが自由党のロイド・ジョージとチャーチルだった。貴族政治家をスノッブと呼んで憚らないロイド・ジョージ。彼は、叙爵権限さえ用いて自由党の勢力拡大を模索した。第一次世界大戦の結果、王室は大衆化した。王室、貴族、大衆がロイド・ジョージにより、いかに浮沈するかを描いた非常に興味深い内容だった。2020/08/15

印度 洋一郎

2
19世紀から1920年代までの、ロイド・ジョージをキーパーソンとするイギリス政界の動きについて、「大衆化」という視点で綴っている。ヴィクトリア朝までの支配階層としての貴族が20世紀に入ると、新興資本家達の台頭によって形骸化していく、というのが大筋だが、そこは堅牢な階級社会のイギリスである。成り上がりの資本家達が「政治資金」を武器に政界に叙勲を求め、それまで厳格な基準に基づいて行われていたものが、ロイド・ジョージ政権時代には大量に行われ、現在の「功なり遂げると叙勲」の流れを作ったらしい。正に大衆政治家の権化2023/08/28

夢仙人

1
イギリスの政治制度について、よく理解できた。2019/08/15

MIRACLE

0
20世紀初頭のイギリスの選挙制度・議会改革について、日本語の表現に鈍感な人物が書いた本。内容も文章も稚拙だ。事実と評価を書き分けていないため、時制が変で、読みづらい。2012/09/13

びーちゃん

0
評価32010/12/28

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