内容説明
19世紀末から20世紀初頭のドイツは、2度の大戦とナチズムという未曽有の危機の予兆を孕みつつ、知の世界にあっては逸材が輩出し、生気躍動たるものがあった。なかでも社会科学のヴェーバー、宗教=歴史哲学のトレルチ、歴史学のマイネッケは前人未踏の領域を開拓した巨人たちであった。本書は3巨匠の、学問、政治、歴史、倫理などをめぐる峻烈な葛藤と全人的交流を畏敬をこめて綴る評伝であり、現代思想への招待状である。
目次
第1章 3巨匠の生涯(マックス・ヴェーバー;エルンスト・トレルチ;フリードリヒ・マイネッケ)
第2章 フライブルク、ハイデルベルク、ベルリンで
第3章 『プロテスタンティズムの倫理』をめぐって
第4章 歴史主義の真髄
第5章 ドイツと西欧
第6章 政治と倫理のはざま