内容説明
ビルマ、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムを貫流する東南アジア最長の大河メコン流域には秘められたロマンと真実があった。毎年チェンマイの巡礼を続ける玉本さんの母、国境の山岳地帯に遺骨を拾う残留日本兵、謎だらけの駐ラオス代理大使夫妻殺害事件、革命の荒波に生きるカンボジア王女等―相次ぐ戦乱と開発の遅れでアジア最貧地帯となったメコン流域に取材し、鮮烈な自然と風土を見すえて描く異色のノン・フィクション。
目次
第1章 メコンを下る
第2章 巡礼―玉本事件再考
第3章 残留日本兵の告白
第4章 メコンの惨劇
第5章 カンボジアの王女
第6章 二都物語―ハノイとホーチミン市
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yk
1
東南アジアの歴史って読めば読むほどひきこまれていく。今の我々は道徳や倫理観というものを先進国として勉強して与えられているけれど、人間の本質ってなんなんだろうと思わされる。こういうものを与えられていなければ、こんな世の中になってしまうのか。1970年代80年代、結構最近の話だと思うとこわい。2018/10/03
ろーじゃ
1
タイトルから旧フランス領インドシナ地域を対象としてるように思われますが、タイやミャンマーのお話も豊富です。大戦集結後そのままインドシナ地域で暮らす日本人との対話は、当時の様子がありのままに伝わってきて面白かったです。2013/04/12
Kazuyuki Koishikawa
1
当時の大事件とか、まだ残留者が生きている頃の話なので面白く読んだ。2013/01/26
OMO
0
面白さ:○ 興味:○ 読みやすさ:○ 新鮮さ:○ 文学的云々:×2020/07/13