内容説明
真の平和達成のために、軍縮の歴史から学ぶべきことは何か。
目次
第1章 核軍縮と「軍縮宣伝」戦
第2章 核軍縮条約と失敗の教訓
第3章 SDI軍縮の是非
第4章 非核地帯設置の国際政治学
第5章 化学兵器・細菌兵器の偏在
第6章 忘れられた最強兵器の軍縮
第7章 ソ連の「軍縮」と「戦争」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
筑紫の國造
8
中川氏のだいぶ前の著作で、驚くほど筆が柔らかい。「核兵器」を中心に、「軍縮が平和につながる」という考え方を批判的に述べており、旧ソ連がいかに巧妙に軍備増強を行なってきたかを指摘する。「軍縮」と「軍備管理」の違いについても述べてあり、その点ではかなり重要かつ貴重な著作といえる。残念ながら絶版で今では手に入りにくいが、読む価値は十分にあると思う。核兵器のみではなく、化学兵器や通常兵器への言及も多く、氏の本領発揮といった感がある。このぐらいの柔らかさを保っていてくれれば、と思わせられる。2020/12/04