中公新書<br> 徳川思想小史

中公新書
徳川思想小史

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  • サイズ 新書判/ページ数 259p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121003126
  • NDC分類 121.5
  • Cコード C1210

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chanvesa

17
江戸時代の初めの朱子学は体勢の理論的支柱と言う側面があり、後期の国学は体制変革の理論的支柱と言う側面があったように思える。徂徠はその中間の時期に思想から政治や社会を見、分析しようとしていたように、この本を読んでも思える。近世においても世界観から思想が出発するという背景は独特である気がする。自分の住んでいる国の思想の歴史なのに非常に難しい。2018/07/07

isao_key

14
江戸初期の藤原惺窩から幕末福沢諭吉までの思想家について体系的に書かれた名著。大学生以来約25年ぶりで読んだが、内容は今もってまったっく色あせることなく、高い水準にある。日本近世思想史についてもっともツボを押さえコンパクトにまとまった本で、全体的な江戸の思想を知るには、まずは本書をお薦めする。17世紀と18世紀の思想状況の相違を、17世紀では儒教が思想界の主流を占めるが、それは内面的、求道的であった。ところが18世紀の知的関心は、外面の世界へと変わり、彼らの生に対する態度は遠心的になっていった、とする。2016/02/28

千住林太郎

7
江戸時代の思想を概観できる入門書である。1973年刊行であるが、密度の濃い内容で今でも読み応えのある本であった。江戸の現実と格闘した思想家たちの知的営為に驚かされるとともに、儒教が江戸時代を貫く重要な知的体系であったことに改めて感じ入った。著者があとがきで述べたように、近世日本思想について知らなすぎるという指摘は今なお通用する指摘であろう。近世日本思想については、自分も荻生徂徠しか読んだことがないが、本書を手引きとして本居宣長や幕末思想の現代語訳を読んでみたい。2021/10/14

大雪(おおゆき)

3
結構昔の本。新書ながら、かなりの内容の濃さ。江戸時代の思想史の本だけど、儒教についても知ることが出来る。儒教と仏教は一種の緊張関係があって、そこから儒教が発展した側面も大きいんですね。2018/02/24

かず

3
本書は江戸時代の歴史を思想の面から追ったものである。官学であった朱子学、陽明学、そして国学など、初期から幕末まで、思想家達が如何に思索したのか変容を追体験でき、非常に面白かった。私の今までの読書が儒学に偏っていたため、国学にも触れることが出来、大変、貴重な体験だった。 また、詳しい方でなければ一般的には知られていない学者の名前を知れた点も良かった。それにしても、日本人というのは、大変、柔軟な民族だと思う。中国から儒仏を受け入れ、西洋からも進んで洋学を取り入れる。この吸収力、見習わないとね・・・2014/06/24

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