感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぴー
24
上下巻とも初版が66年の本。真珠湾〜敗戦に至るまでの太平洋の戦いを図を用いて、詳細に述べれらていた。 開戦の1年間までが有利で、それ以降はズルズルと敗退を繰り返す。本部と現場の意思疎通ができていないことに衝撃を受けた。また、戦闘による死傷もだが、餓死や病死によって亡くなった将兵の数に辛くなった。太平洋戦争の流れを大まかに知るには、とても良い本だと思いました。強いて言えば、年表があれば無知な自分にも理解しやすかったです。 2024/09/16
nobody
18
思考停止するなかれ、というのが本書の教訓である。参謀本部だの軍令部だのがやれ「最高戦争指導会議」を開いて「帝国国策遂行要領」を決めようが、そこで話し合われているのは本土決戦で国民に支給する弓の射程距離がどうの命中率がこうのといったことなのである。いくら作戦要領を定めその下令が警戒、用意、発動の3段階に分けられていようと、成功可能性とは何の関係もない。何かよく分からないけど重々しいからきっと大丈夫なのだろうと思考停止した時に、訪れたのは破滅だった。連続漢字語で国民を騙す連中は唯一戦後も生き残り洗脳を続ける。2016/09/26
ナハチガル
13
思えば自分が子どものころには、まだ戦争の話を語れる大人たちがけっこういて、メディアや娯楽作品でもとりあげられることが多く、けっこう知っている気になっていたけど、上巻同様、いかに自分が無知だったかに驚かされる。無謀で悲惨な戦争だったという文脈で語られることが多かったように思うが、限られた情報と資源の中で、その時々の状況に応じて活路を見出し、少しでも有利な情況での講和に持ち込むために、それぞれの立場で必死に戦っていたのだということを思うと、軽々しく非難することはできないとも思う。頭の下がる想いです。A+。2018/09/26
CTC
10
66年刊上下巻の下巻。下巻はガダルカナルののち、ニューギニア戦から終戦まで。太平洋戦争一段作戦については、日本の側に錯誤が少なく望外の成功をしているわけなので、戦史から教訓を得ようと思う読み手にとっては実は馴染みが少ない。つまり上巻は割と新鮮に読めた訳だが、比して当巻はお定まりの展開ではある。エピソードも人物もフォーカスしないから、良書なんだろうが、やや退屈。2020/11/25
ごん
8
この本に書かれているのは祖父や祖母達の歴史であり、父や母につながる歴史です。決して自分に無関係な歴史ではありません。幸いなことに自分は平和な時代に生きていますが、いつもでも平和な時代かどうかは我々ひとりひとりにかかっています。過去の歴史を真摯に学んで未来の歴史をつくらないといけないです。そんなことを、この本を読んで思いました。 2023/08/10
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