出版社内容情報
「執権殿、この死の真相、どうぞ解き明かしてくれ」
難事件を解決しながら、武家社会の規範となる御成敗式目の条項を定めていく時の執権・泰時と、叔父で連署の時房。
しかし泰時は事件を振り返るうち、ある疑惑に気づいてしまい……!?
かつてない歴史×本格ミステリ開幕!
【目次】
内容説明
難事件を解決しながら、武家社会の規範となる御成敗式目の条項を定めていく時の執権・泰時と、叔父で連署の時房。しかし泰時は事件を振り返るうち、ある疑惑に気づいてしまい…!?かつてない歴史×本格ミステリ開幕!
著者等紹介
羽生飛鳥[ハニュウアスカ]
1982年神奈川県生まれ。上智大学卒。2018年「屍実盛」で第15回ミステリーズ!新人賞を受賞。2021年同作を収録した『蝶として死す 平家物語推理抄』でデビュー。同年、同作は第4回細谷正充賞を受賞した。また齊藤飛鳥名義で児童文学作家としても活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
150
平頼盛や藤原定家など中世史の著名人が探偵役の歴史ミステリを書いてきた著者が、次に選んだのは鎌倉幕府三代執権北条泰時と叔父の初代連署時房。年代的には『賊徒、暁に千里を奔る』以降の戦乱のない時代だが、欲にまみれた武士は領地拡大のためには昔と同じく手段を選ばなかった。彼らを取り締まる成文法が必要と感じた泰時と時房が、遭遇した殺人事件の謎を解き明かしながら後に御成敗式目となる法典を取りまとめていく。法の成立の裏に隠された秘密というリーガルミステリ的興趣を取り込み、いわば法治国家としての日本誕生記を描き出している。2026/07/02
たま
97
北条泰時と時房が御成敗式目の条文を考えながら、二人で過去に解いた殺人事件の謎を語る。このアイディアが素晴らしい!あの血なまぐさい鎌倉初期、暴行やら謀略やら殺人事件は幾らでもあっただろうし、好感度の高い二人が探偵なのもいい。『鎌倉殿の十三人』見ていたので、和田殿はじめ他の人物もみなお馴染みだし、羽生作品常連の池殿や定家にも言及があって楽しい。最後に泰時と時房の年齢差を利用してもう一歩踏み込んだ謎解きがあるのも充実。これはぜひ続編を読みたい。実朝の死、義時の死、謎は幾らでもありそうです。2026/09/02
さつき
66
北条泰時、時房の二人を探偵役に配したミステリ。御成敗式目を考案中の出来事なので、事件を教訓にして式目が定まっていくのが見どころ。我欲に満ちた坂東武者たちに規範を与えたいという思いには共感を覚えますが、探偵役の北条氏の二人ですら一枚岩ではなく表裏あるところが、殺伐とした鎌倉時代をよく表しているなぁと思います。2026/08/20
がらくたどん
51
御成敗式目、北条家が鎌倉殿から執権を任されてから早三代。ある意味北条の良心のような泰時が従来の公家法とは別に「武士でも解る!武士なら分かる!」を目標に仕立てた51条の法律。裁判中の悪口は敗訴とか裁判中に有力者に横槍を入れさせるのはアウトとか結構面白くて興味があった。本作、泰時が毎日のように勃発する刃傷沙汰や殺人を叔父の時房に知恵を借りながら推理解決しつつ、立ち会った事件から着想を得て条文を創っていくという異色の法典メイキング・ミステリー。羽生さんなので事件解決を経た後半の転調には目を瞠る。面白かった~♪2026/07/25
rosetta
34
★★★✮☆この人の書くものは雰囲気が好きだなぁ。鎌倉幕府3代執権北条泰時とその叔父北条時政をバディにした時代ミステリー。麗しい家族愛で数々の難事件に立ち向かうが、最終話で驚異すべき真相があかされる。ミステリーの強さよりも時代感を味わいたくて読むと言う動機は『フィデルマ』シリーズにも通じる2026/08/22
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