出版社内容情報
2025年6月に40周年を迎えるスタジオジブリ。
本書は、宮﨑駿・高畑勲両監督をはじめ、鈴木敏夫や宮崎吾朗、米林宏昌等のキーパーソンに目配りしながら、「ジブリ」という一個のスタジオ=運動体のあり方を総体的にまとめる。
また80年代に誕生したこの国民的スタジオが「戦後日本」=日本社会における「大きな物語の完成と解体」を体現することを示し、ジブリと(いう名の)戦後日本の半世紀の検討を通じて、ジブリと私たちの次の半世紀を模索することを目指す。東浩紀推薦。
内容説明
宮崎駿とマルクス主義、高畑勲と民主主義教育、「ポストジブリ」と没個性、『風の谷のナウシカ』の人新世的世界、『ハウルの動く城』の描く戦争。戦後八〇年、ジブリという運動体を通じて日本社会を検討する。
目次
第一章 宮崎駿のアニミズム―『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』に見る「人間以後」の地平
第二章 高畑勲のリアリズム―『おもひでぽろぽろ』から『かぐや姫の物語』へ
第三章 「満洲」からジブリへ―戦後日本アニメーションの歴史的想像力
第四章 メディアミックスとビデオの時代―興行とメディア環境からたどる国民的スタジオ
第五章 『君たちはどう生きるか』と「手」の想像力―宮崎アニメに見る「模型」の系譜
第六章 プラットフォーム化する「ジブリ」―デジタルミームと「ジブリ的なもの」のゆくえ
第七章 「ポスト宮崎・高畑」の可能性―『コクリコ坂から』と『思い出のマーニー』が示すもの
終章 『ハウルの動く城』と二一世紀の「戦後」
著者等紹介
渡邉大輔[ワタナベダイスケ]
1982年生まれ。批評家・映画史研究者。跡見学園女子大学文学部現代文化表現学科准教授。専門は日本映画史・映像文化論・メディア論。映画評論、映画メディア論を中心に、文芸評論、ミステリ評論などの分野で活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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keisuke
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