出版社内容情報
義理人情に厚いヤクザの親分・阿岐本の元には、一風変わった経営再建の話が持ち込まれる。
今度は神社と寺!? 除夜の鐘にクレームをつけられた住職は「この国は滅びるぞ」と怒り心頭で、阿岐本組も警察に通報されたり、追放運動をされたり大ピンチ!
大人気「任侠」シリーズ第7弾。
内容説明
義理人情に厚いヤクザの親分・阿岐本雄蔵のもとには、一風変わった経営再建の話が次々と持ち込まれ、その度に代貸の日村は振り回されていた。今度は神社と寺!?テキヤが祭に露店を出せなくなつたことを憂えていると、除夜の鐘がうるさいというクレームまで来る始末。「この国は滅びるぞ」と怒り心頭の住職をなだめていた日村たちも、警察に通報されたり、追放運動をされたりと大ピンチ!さらに不穏な動きが…どうなる阿岐本組!?
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年、北海道三笠市生まれ。78年「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞しデビュー。以後旺盛な創作活動を続け、執筆範囲は警察・サスペンス・アクション・伝奇・SF小説など幅広い。2006年『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞、08年に『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞及び日本推理作家協会賞、17年には「隠蔽捜査」シリーズで吉川英治文庫賞を受賞。空手の源流を追求する、「少林流空手今野塾」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
397
初期の作品とだんだんテイストが変わってきつつあり、親分以外の組員がだんだん空気化してきてしまっている。そろそろネタ切れだろうか。やくざ流の発想で店や学校を再建していく様が好きだった読者にとってはコレじゃない感が強く残る。前作で日村との恋を予感させた楽団の人も今回一切出番なし。なんだったら日村すら目立った活躍がない。組員個々をクローズアップした回などを設けて、金太郎飴状態になっている現状の打破を希望。親分無双はもうじゅうぶん満喫したので、少し趣向を変えるか原点回帰するかに舵をきってほしい。2025/01/07
starbro
227
今野 敏は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。任侠シリーズ第七弾、いつもとは、少し違った感じ、阿岐本組長大活躍の巻、安定の面白さでした。 https://www.chuko.co.jp/tanko/2025/01/005870.html2025/02/07
旅するランナー
206
任侠シリーズ⑦。目黒区にある神社の祭からのテキヤの締め出し、寺の鐘への住民からの騒音苦情から始まり、宗教法人ブローカー(中国マフィア)の暗躍へと繋がっていく。今回は阿岐本のオヤジが始終中心で、代貸日村は影が薄い。映画でオヤジを演じた西田敏行さんをイメージして読む。老兵は死んでも消え去りはしない。2025/02/23
おしゃべりメガネ
153
任侠シリーズ第7弾。今回の舞台は寺と神社になります。話の流れは過去作品から一切ブレない展開で、兄弟分から厄介事を持ち込まれ、「阿岐本 」組長が興味を示し、代貸「日村」以下が奮闘します。しかし、本作では「阿岐本」組の面々がほとんど見せ場らしいトコはなく、ちょっと残念だったかなと。さすがに第7弾となると、ちょっとネタ切れ&マンネリ感は否めないかもしれませんね。最初の頃の学園や病院、銭湯などを舞台にしていたトキのほうが「阿岐本」組の面々もイキイキしていたように思えます。果たしてこれから先、どうなっていくのやら。2025/02/09
hirokun
120
★4 今回の任侠シリーズ最新刊は第7弾との事であるが、私は過去2作しか読んでおらず今作で3作目。相変わらずのコミカルな作品で楽しませてもらった。作中、住職の言葉として出てくる「先祖供養は、今の自分がこの世に存在していることを感謝すること」は、なぜか私の気持ちにすんなりと馴染み、今後も先祖供養は大事にしなくてはと思わせてくれた。2025/01/29