出版社内容情報
米、肉以外はほぼ自給自足。2009年、66歳で、父・檀一雄の終の棲家となった、福岡県博多湾に浮かぶ能古島へ移住。都会暮らしから一転、妻と犬2匹との悪戦苦闘の日々が始まった。魚も地元の漁師から手に入れるほか、自らも釣り糸を垂れ、菜園の野菜作りに試行錯誤。梅やビワの豊作を喜び、自家消費には有り余る果実は、500個もの瓶詰めジャムに。そして、いっそう磨き抜かれた料理の腕を揮う。島での豊かな老後を手に入れるまでの足かけ9年の日々を綴る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tetsubun1000mg
11
檀一雄さんの息子さんと言っても、東京から能古島に移住した時点で66才というので大丈夫なんだろうか?と思いながら読んでいく。 産経新聞の九州・山口版連載らしいが15年ほど続いたようなので長寿エッセイと言えるのではないか。 農業経験もなく、東京での体験教室を経験しながらも苦労の連続だったようだが、失敗もうまくいったことも正直に書かれているようなので面白く読めた。 父親の檀一雄の影響なのか料理も夫婦で得意のようで、「バーソ」という台湾料理のメニューが面白そうでチャレンジしてみよう。2024/08/22
Go Extreme
2
能古島暮らしの始まり 自給自足・土との闘い 能古の食べもの 檀家のルーツ 博多はアジアの玄関口 虫とのバトル 嬉しい収穫 自慢のつくね芋 わが家のパン 海からの贈り物 土から生まれ土に還る 海の実の熟れる頃 愛犬は老夫婦の心の支え 本来無一物 島の上にも3年 あまおうのジャムは王様 野菜を蓄える 自然の力 さくらんぼの花 ビワ瓶峰 ど根性ゴボウ 萩の花によせて 柚胡椒 ハッサクオレンジ ネギを植える 地の塩 熟成肉 温泉天国 ショウガ大豊作 竹の生命力 手前味噌 老木 ミョウガ ひこばえ あご出汁2024/07/30
みんな本や雑誌が大好き!?
1
著者は、あの檀一雄さんの長男。檀ふみさんは異母妹。 もうすぐ還暦になるころに、都内の家が道路拡張のための区画整理の対象になり、父が住んでいた福岡の能古島(のこのしま)にある古家に引っ越すことを決意。古家はボロボロ状態で、解体して新築。2009年晩秋以降、そこに移住。爾来十数年の離れ小島(と言っても、福岡の高層ビルが家から眺望できる程度の距離。福岡市から船で十分の距離)の生活を綴ったエッセイ本でした。 産経新聞(九州・山口版)に連載されていたそうです。 2024/10/15