中国行きのスロウ・ボート

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中国行きのスロウ・ボート

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  • サイズ A5判/ページ数 248p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120057472
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

村上春樹の最初の短篇小説集を単行本で復刊。

夏の芝生、雨の午後。その手触りは決して褪せることがない――

内容説明

『風の歌を聴け』でデビューし、翌年『1973年のピンボール』を発表。フィッツジェラルドの翻訳に取り組み、『羊をめぐる冒険』を執筆。その頃書かれた7作品が、この『中国行きのスロウ・ボート』には収録されている。村上春樹の最初の短編小説集にして記念すべき安西水丸さんとの初仕事。1983年刊行の単行本を当時の装幀のまま復刻。“復刊に寄せて”新たに序文を収録。

著者等紹介

村上春樹[ムラカミハルキ]
1949年京都市生まれ。早稲田大学卒。79年『風の歌を聴け』で「群像」新人賞、85年『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』で谷崎潤一郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぐうぐう

32
村上春樹の初期短編を未読であるという後ろめたさに、春樹の新作長編が刊行され、読む度に、気にはなっていた。中を片付けなくてはいけない引き出しがひとつだけ残っていて、でも引き出さない限りは中の乱雑さが見えないことを言い訳に、ずっとそのまま放置しているような、そんなしこりのような、宿題のような感覚がずっとあった。先日、春樹の初短編集である本書が単行本として復刊された。このタイミングを逃してなるものか。嬉々として引き出しを開くこととした。(つづく)2024/03/11

Y2K☮

32
最初の短編集。水丸さんの表紙を単行本で眺めたかった。「貧乏な叔母さんの話」は春樹さんがラジオで紹介していた「ふしあわせという名の猫」(作詞は寺山修司)からインスピレーションを受けた作品だろうか。「午後の最後の芝生」と「土の中の彼女の小さな犬」は題材や物語ではなく漂う空気の重さと余韻がどことなくカーヴァーで、最後はなんちゃってチャンドラー。表題作のやるせなさに「グレート・ギャツビー」を感じた。ふと著者が経営していたジャズ喫茶「ピーター・キャット」に興味が沸く。いつかそういう本を書いていただけると嬉しいです。2024/03/06

Tαkαo Sαito

23
40年前の短編とは思えない村上春樹の文体の色褪せなさ。読みやすさは昔から顕在か、途中、童話を読んでいるような不思議な感覚になる。表紙のデザインは可愛い、この短編集とバッチリ合っている印象。復刻してすぐに買って良かった2024/04/13

やっちゃん

7
1983年刊行の最初の短編小説の復刻版。最近の作品は割りと読んでいるけど、初期の作品は数冊しか読んだ事がなかったのでいい機会だと思い手にしてみる。やっぱり独特だ。ちょっと意味が分かりかねる作品もあったけど、読み終えて思わず「やだ~」と声が出てしまった[カンガルー通信]が印象的。クレームの電話や手紙はした事ないけど、担当者がこんな男だったらキモくて怖いわ。羊男にしたって何ですの?って感じ笑。何故ハルキストたちがあの賞の受賞を未だに信じているのかは謎だけど、これからも時々はこの独特な感性を味わいたい。2024/04/08

コチ吉

6
確か読んだ気はするのだが、いずれも記憶にはなかった。「午後の最後〜」と「土の中の〜」がやはり印象に残る村上春樹らしい作品。ストイックな描写と最小限にまで切り落とした情感が逆に胸に残る。2024/04/14

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