出版社内容情報
「トンボの眼」で見て「柔らか頭」で考え、決断する――。事件捜査にあたっての思考の真髄が明かされる、元検事長によるエッセイ集。
内容説明
検事は、「トンボの眼」で見て、「柔らか頭」で考え、決断する。事件捜査の真髄が遂に明かされる―。事件エッセイシリーズ最終章!
目次
第1章 捜査の原点(検事正;二度目の殺人;食肉偽装;普銀転換)
第2章 検事の実像(知事の犯罪;悪徳商法;警察官の汚職;粉飾決算;会計監査人の収賄)
第3章 事件と筋読み(総会屋;失業給付金;不正融資;賄賂の原資)
第4章 法と裁判(ぶつかり稽古;時効の壁;非弁活動と犯罪収益;鬼畜)
著者等紹介
中尾巧[ナカオタクミ]
弁護士(弁護士法人淀屋橋・山上合同顧問)。1972年東京地検検事任官。法務省訟務局租税訟務課長、大阪地検特捜部副部長・刑事部長・次席検事、金沢地検検事正、法務省入国管理局長、大阪高検次席検事、大阪地検検事正、札幌・名古屋・大阪各高検検事長等を歴任。2010年弁護士登録後、上場企業の社外役員や法律顧問、公益財団法人入管協会会長などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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NAGISAN
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現役時代からエッセイを発表されてきた異色の検査官として有名。マスコミ・SNSで検察官の捜査状況(虚実)が流布され、一億検察官時代のようになっているが、現実に刑訴法や検察官と触れ合う機会はないだろうし、あっても、刑訴法197条②の「照会」への対応がある程度だろう。本書の元は、『千里眼』という梅棹忠夫先生の創設された雑誌への掲載エッセイ。報道で知っている事件もあり、世間の噂や報道内容と比較するのも勉強になる。〈コラム〉が良い。退官されて10年以上経たれているが、先輩からの教えとご自身の中への昇華がわかる。2024/01/20