出版社内容情報
胃カメラの飲み方を褒められ、似合わない服装に赤面し、おばちゃんの会話術に学ぶ。日常に予期せぬ笑いと魔法が絡みつくエッセイ集。読売新聞人気連載がついに書籍化!
内容説明
読売新聞人気連載の蛸足的エッセイ。
目次
烏賊では気合が入らない
海が似合わない
結婚と死語辞典
名探偵登場
人生と応援
客引きのネクタイ
宇宙人
ごらん、窓の外を
噛み合わなかった話
最強の思い出
ぎりぎりの記憶
「アタリ」が出た
おじさんの大きなくしゃみ
電車の中で書く理由
辞書にない文字
顔見知りの犬
500円玉貯金
自己紹介のセンス
優しさ以上
よそんちの謎〔ほか〕
著者等紹介
穂村弘[ホムラヒロシ]
1962年北海道生まれ。歌人。1990年に歌集『シンジケート』でデビュー。短歌をはじめとして、評論、エッセイ、絵本、翻訳など広い分野で活躍。『短歌の友人』で伊藤整文学賞、『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
87
【「一つの漫画を100回以上読んだ人は、その回数の年齢まで長生きできる」という神様の隠しルールがあったらいいのに】 “蛸の足みたいにあちこちに心と筆を伸ばして書いてゆきたい”という気持ちが込められたタイトル名。装画は歌川国芳「流行蛸のあそび」のコラージュ。著者は、『うる星やつら』の面堂終太郎がお気に入りかなぁ……。<思い出すたびに「ああっ!」と顔を覆いたくなるような、恥ずかしい出来事がある。あの時、なんであんなことを云ってしまったんだろう。どうしてあんなことをやってしまたのか>と。もう…ありまくりです!⇒2024/06/11
itica
84
久しぶりに読んだ穗村さんのエッセイ。病院の待ち時間に読むのにちょうど良かった。にまにましてもマスクが隠してくれるので不信感を持たれることもない。奥様が意外にも味がある方で面白…いや微笑ましかった。柴犬に対する奥様の表現に爆笑。分かる気もするけれど、そんな捉え方をする人はあまりいないように思う。貴重な方を伴侶に選ばれたようだ。しかもお似合い。読んでいると穏やかな気持ちになる。穗村さんのお人柄がにじみ出ているからだろう。 2024/01/16
ふう
65
2023年の読書納め。この本で笑い納め?ができて良かった。140ほどの話の大半に共感し、感心し、ご本人は世間とちょっとずれてるかもと謙遜されてますが、わたしからみると「お主、なかなかできるな」という感じです。子どものもつ独特な感性を楽しみ、若かった頃の友人や世間を懐かしみ、おもしろいだけでなく、ちょっとペーソスもあり、味わい深いノートでした。「妻」も「父」も同じ空間で生活しておられますね。そこに猫も加わってこれから更に楽しい穂村ワールドが広がりそうです。海が似合わなくても大丈夫ですよ。2023/12/27
ぶんこ
63
なんとなく遠ざけていた本ですが、読み始めたら面白くて一気読み。「電車内で隣に座る人がいない」とあって、見た目はどんな方なのでしょうと検索してみたり、奥様が可愛らしくて天然ぽいのにも興味があって、奥様も検索。初めての自費出版歌集を、勝手に好きな人に送りつけたら、室井滋さんからお返事が。蚊がたくさんの庭で対談した時には、穂村さんにたかる蚊をフーフーしながら追い払っていたという室井滋さん。素敵。ウオーキングレベルを「梅」と言う妻。お二人揃って素敵なご夫婦。仲良しなのが伺えるのも微笑ましい。2024/03/11
nyaoko
60
久しぶりの穂村さん。還暦になられていて驚いた。そりゃそうだ、私だって50を過ぎてしまったのだから。猫に魅せられ、猫を追い求め、ついに猫を愛でる生活になられたと言う。おめでとうございます。そして、奥様とのやり取りが本当に面白い。そう思ったの?そう見たの?そうなんだ!と言う発見があって毎日が楽しそう。素敵な夫婦だなぁ。まさに、幸せのおすそ分けを読ませて頂きましたね。2024/03/06