出版社内容情報
岩倉具視の娘極子は、幕末維新期の動乱の中で育ち、旧大垣藩主戸田氏共と結婚。ダンスと英会話が得意な彼女は、鹿鳴館の名花とうたわれた。
夫がオーストリア・ハンガリー特別全権公使に任命され、ともにウィーンへ。戸田家の音楽教師ボクレットは極子の演奏する日本の楽曲を採譜し、出版。ブラームスはその楽譜を手に極子実演を聞き、楽譜に書き込みを行った。
極子は日本と西洋音楽の交流の一端を担った。また、彼女の縁戚に連なるヘーデンボルク兄弟が現在ウィーン・フィルに在籍するなど、興味深いエピソードも紹介。
内容説明
岩倉具視の娘に生まれ、ブラームスに箏を弾じた「戸田伯爵夫人極子」の知られざる歴史。最後の大垣藩主・戸田氏共に嫁ぎ日本の西洋化や外交を支えた極子。明治期に海を渡った女子留学生たちの奮闘を背景に、戸田伯爵夫人の波瀾に満ちた生涯を鮮やかに描く。
目次
プロローグ “ウィーンに六段の調”
第1章 岩倉具視の娘
第2章 極子の結婚まで
第3章 氏共留守中の日本
第4章 鹿鳴館
第5章 戸田伯爵夫人極子
第6章 間奏曲
第7章 戸田伯爵夫妻ウィーンへ
第8章 ウィーンに響く箏の音
第9章 極子の後半生
エピローグ 極子の音楽遺産
著者等紹介
萩谷由喜子[ハギヤユキコ]
音楽評論家。東京都文京区生まれ。日舞、邦楽とピアノを学び、立教大学卒業後音楽教室を主宰する傍ら音楽評論を志鳥栄八郎に師事。専門研究分野は女性音楽史、日本のクラシック音楽受容史。千代田区かがやき大学講師。ミュージックペンクラブ・ジャパン会員、山田流協会、日本三曲協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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