日中の「戦後」とは何であったか―戦後処理、友好と離反、歴史の記憶

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日中の「戦後」とは何であったか―戦後処理、友好と離反、歴史の記憶

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  • サイズ A5判/ページ数 418p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784120053467
  • NDC分類 319.102
  • Cコード C1020

出版社内容情報

本書は、戦後の日中関係史の決定版として刊行する。最大の特徴は、日中双方の第一線の識者が共同で研究に取り組んだ点と、歴史学者と国際政治学者が連携することで、国際環境の中で日中関係を位置づけ直した点にある。


戦後の日中関係史は、中国においては公式の歴史観との距離を見定める必要が発生し、日本においてはイデオロギー対立を招く冷戦的思考を呼び覚ましやすい点で、日中間の対話はつねに難しさをはらみ、その成果物は十分とは言えない。

本書では、【戦後処理】【戦後の中国観・日本観】【戦後の「ヒト」の移動】【戦争の記憶】【戦後から国交正常化】【日中関係黄金期】【対中政策・対日政策】という重要テーマを網羅し、両国の歴史認識(の差異)を明らかにした点に刊行意義と新しさがある。

内容説明

「戦前・戦中」の何を放棄して、「戦後」をどのように積み上げたのか?両国有識者が新たな視点で日中の国家観、外交戦略、歴史認識を問い直す決定版。

目次

序章 本書で明らかにすること
第1章 戦後処理と国際秩序の再編
第2章 戦後の中国観・日本観の形成と変化
第3章 戦後の人の移動
第4章 戦争の歴史の記憶
第5章 戦後から国交正常化まで―1952‐72年
第6章 日中関係黄金期―1972‐92年
終章 総括―戦後日本の対中政策と中国の対日政策
結び

著者等紹介

波多野澄雄[ハタノスミオ]
内閣府アジア歴史資料センター長、外務省『日本外交文書』編纂委員長、筑波大学名誉教授。1947年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了、博士(法学)。防衛研究所研究員、筑波大学教授、同副学長などを経て現職

中村元哉[ナカムラモトヤ]
東京大学大学院総合文化研究科准教授、1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了、博士(学術)。南山大学外国語学部アジア学科准教授、津田塾大学学芸学部教授などを経て、2019年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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さとうしん

14
日中戦争が終結した1945年から天皇訪中の1992年までの日中関係に関する論集。この時期は日中関係の「黄金期」を含む。戦後処理、人の移動、歴史記憶などのテーマについて日中双方の研究者が寄稿するという構成。日中国交正常化と平和友好条約、そして天皇訪中の際の「お言葉」が、本来は日中和解の起点であったはずが、日本側が終点として扱ったという指摘が印象的。そして当たり前のことながら、日中関係と言っても台湾・米国・ソ連といった他国との関わり抜きにしては論じられないということを認識させられた。2020/10/27

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