出版社内容情報
ナジャフコリー・ハーン家という19世紀イランの有力家族を取り上げ、その家産相続の試みを詳細に分析。血縁集団の範囲、法との軋轢、女性と財産の関係など、興味深い論点を浮き彫りにする。
目 次
●序 章
●第1章:ナジャフコリー・ハーン・ドンボリー家小史
●第2章:有力者の家産の原初形態
●第3章:財産占拠をめぐる争訟と「家」意識
●第4章:財産相続とイスラーム法
●第5章:家産維持戦略――ファトフアリー2世の「財産保有」策
●第6章:ムスリム女性の婚資と家産――ファトフアリー2世の母、妻、嫁
●第7章:家産存続の実態――ホセインコリー・ハーン時代の帳簿・財産目録から
●補章:曖昧な「所有者」認識――19世紀イランの一農村をめぐる紛争
●終 章
参考文献一覧
内容説明
19世紀、職や地位の世襲化や縁故主義が広がっていたイラン社会で、有力者たちは、家産をいかに形成し、存続させたのか。そこでのイスラーム法の働きはどのようなものだったのか。女性はどのような役割を持っていたのか。イスラーム法文書や財産目録、帳簿などの詳細緻密な読み取りをベースに、これらの問いに包括的に答える。
目次
序章 はじめに
第1章 ナジャフコリー・ハーン・ドンボリー家小史
第2章 有力者の家産の原初形態―ナジャフコリー・ハーン・ドンボリーの財産形成
第3章 財産占拠を巡る争訟と「家」意識
第4章 財産相続とイスラーム法―ファトフアリー・ベグの財産の相続
第5章 家産維持戦略―ファトフアリー2世の「財産保有」策
第6章 ムスリム女性の婚資と家産―ファトフアリー2世の母、妻、嫁
第7章 家産存続の実態―ホセインコリー・ハーン時代の帳簿・財産目録から
補章 曖昧な「所有者」認識―19世紀イランの1農村を巡る紛争
著者等紹介
阿部尚史[アベナオフミ]
1977年、東京都生まれ。上智大学文学部卒業。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。専攻、イラン史(特に家族の歴史)。博士(文学)。2003~06年、テヘラン大学人文学部に留学。日本学術振興会特別研究員PD、ハーヴァード大学中東地域研究センター訪問研究員、東京大学中東地域研究センター特任助教などを経て、2018年より、お茶の水女子大学文教育学部助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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