出版社内容情報
3世紀中ごろから7世紀初めごろまでのおよそ350年間に、北海道・東北北部と沖縄を除く日本列島の各地で、約5200基の前方後円墳が築造された。共通性と階層性を見せる古墳がつくられたのはなぜか。
本書は膨大な事例研究をとおして、前方後円墳とはなにか、前方後円墳に表された関係とはなにかを探究し、新しい古墳時代像を提出する画期的な試みである。
内容説明
三世紀中ごろからの約三五〇年間に、日本列島の各地で前方後円墳が築造された。墳丘、埋葬施設、副葬品からなる前方後円墳は、地域的な個性をもちながらも、共通性を大幅に逸脱することはない。しかも大山(仁徳陵)古墳をピークとして、歴然たる規模の階層性を見せている。共通性と階層性はなにを語っているのか。近年の考古学のめざましい発掘成果をふまえ、各地の豊富な事例研究をとおして、その出現から七世紀初めの終焉におよび古墳時代の新しい国家像を描きだす。
目次
「河内政権論」にみる前方後円墳研究の課題
第1部 前方後円墳とはなにか(前方後円墳は政治的墳墓;共通性と階層性を見せる前方後円墳;古墳時代の首長と農民層)
第2部 前方後円墳にあらわされる関係とはなにか(中央政権の構造;地方首長層の動向;中間層の統治;古墳時代の「国境」;前方後円墳国家と諸画期)
著者等紹介
広瀬和雄[ヒロセカズオ]
1947年、京都市に生まれる。同志社大学卒業。大阪府教育委員会、大阪府立弥生文化博物館勤務ののち、奈良女子大学大学院教授、国立歴史民俗博物館教授等を歴任。現在、国立歴史民俗博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。文学博士(大阪大学)。専攻は日本考古学(弥生・古墳時代の政治構造)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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