出版社内容情報
雛あられ男ばかりを育てけりーー老母ヨシ子さんは百歳。老母とのゆるやかな同居のなかで起きるささやかなできごとを、母の俳句を交えて綴るエッセイ集
内容説明
百歳の母と七十五歳の不良老年、俳句で会話する親子のゆるやかな日々を描くエッセイ。
目次
第1章 ノブちゃんとヨシ子さんとの日々(始まったローフ・ローボとの日々;温泉句会―乳頭の露天の風呂や夏木立 ほか)
第2章 ヨシ子さん、八十代の日々(影なき夫;プレスタウン・ストーリー ほか)
第3章 ヨシ子さん、九十歳の日々(七回忌の桜;スミレの花咲く頃 ほか)
第4章 ヨシ子さん、百歳の誕生日(めでたい長寿祝金;百歳長寿 ほか)
著者等紹介
嵐山光三郎[アラシヤマコウザブロウ]
1942(昭和17)年、静岡県生まれ。平凡社『太陽』編集長を経て独立、執筆活動に専念する。88年『素人庖丁記』により講談社エッセイ賞受賞。2000年『芭蕉の誘惑』で、JTB紀行文学大賞受賞。06年『悪党芭蕉』により泉鏡花文学賞、07年読売文学賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メタボン
27
☆☆☆★ 俳句は認知症予防にも効果があると思う。嵐山光三郎の母「ヨシ子」さんの詠む俳句は、素朴で「ゆうゆう」とした味わいがあって良かった。そして母と息子の俳句を通じた交流がほほえましい。春の夢あの世この世の人のかげ、九十にふたつ増やして年の豆、戸を繰ればまさかまさかの雪積る、皺ふえるわが手勤労感謝せり、黙祷の一分長し終戦日、新蕎麦のあとのそば湯を待ちてをり。2019/08/05
貧家ピー
7
母 ヨシ子さんは62歳から句作をスタート。 俳句の念力で生きているヨシ子さんとの生活をほのぼのと綴った。夫を亡くした後や歳を重ねながら句集を作り元気を取り戻す所に、何か熱中する物を持つ大切さを感じる。 子に貰う年玉袋ごと貯むる 菅笠を目深にすすむ風の盆 九十にふたつ増やして年の豆2019/04/19
chuji
2
久喜市立中央図書館の本。2019年3月初版。初出「温泉旅行記」(2000年12月)「おはよう!ヨシ子さん」(2008年7月)「コンセント抜いたか」週刊朝日連載をもとに構成し、大幅に加筆・修正。オイラは俳句はようわからんが、ほのぼのとした老老介護?2019/07/24
みさこ
1
★★★☆ 俳句が頭の体操になっている、すごいぞ!ヨシ子さん!2019/08/08
ekoeko
1
百歳のヨシ子さんと七十五歳の著者が俳句で会話したり日々のエッセイ。本名が祐乗坊美子さんと祐乗坊英昭さんだなんて珍しい苗字にびっくり。2019/07/17
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- 和書
- 華の誓い 〈下〉