中公叢書<br> 鷹見泉石―開国を見通した蘭学家老

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中公叢書
鷹見泉石―開国を見通した蘭学家老

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120051623
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C1021

出版社内容情報

鷹見泉石は1785年生まれ(1858年没)、古河藩主土井利厚、利位の二代に仕えて名家老として知られる一方、いち早く危機意識を持って海外情報の収集に努め、その知見は学者や幕府要人などに広く影響を与えた。

 1804年のロシア使節レザノフ来航時、利厚が幕府の対ロシア問題の担当となったため、泉石も対外交渉のための調査に従事、これをきっかけに蘭学の学習と海外情報の収集を行うようになる。その後、泉石の収集した情報と知見は幕政にも生かされ、利位が主席老中に就任した頃には「土井の鷹見か、鷹見の土井か」とうたわれた。1853年、ペリー来航を受けての提言書「愚意摘要」は、退隠後の古河で書かれたものだが、開国と和親通商を主張するもので、彼の先見性を物語る。
「鷹見泉石日記」および関係書翰など、豊富な一次史料をもとにした初の評伝。

内容説明

鷹見泉石は、古河藩主の土井利厚、利位の二代に近侍し、後年には「土井の鷹見か、鷹見の土井か」と名家老ぶりをうたわれた。レザーノフ事件を契機に若くして危機意識を抱いた泉石は、生涯を通じて海外情報の収集に努め、その知見は学者や幕府要人に広く影響を与えていく。ペリー来航を受けた提言書「愚意摘要」は開国と和親通商を主張するもので、抜きん出た先見性を物語る。豊富な一次史料をもとに描く初の本格的評伝。

目次

はじめに―国宝となった鷹見泉石像
第1章 レザーノフ来航
第2章 江戸藩邸で情報収集
第3章 海外に目を向け、蘭学と欧風趣味にのめり込む
第4章 混迷する幕政・藩政に取り組んで
第5章 古河退隠で蘭学に没頭
第6章 世界のなかの日本を見据えて

著者等紹介

片桐一男[カタギリカズオ]
1934年生まれ。青山学院大学名誉教授。専門は蘭学史・洋学史・日蘭文化交渉史。『阿蘭陀通詞の研究』(吉川弘文館、1985年)で角川源義賞受賞。著書に『蘭学家老鷹見泉石の来翰を読む―蘭学篇』(岩波ブックセンター、2013年、ゲスナー賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

奏市

7
江戸後期の古河藩家老であり、蘭学に傾倒し早くから開国の必要性を唱えた人物の評伝。渡辺華山の伝記を読んだ際、徳川末期唯一の国宝である崋山が描いた鷹見泉石像の存在を知り、どんな人物だったのか興味持ち買っていた本。仕えた主君が幕府内で北方問題対応の役目にあった事によりロシア対応の情報収集など事務方として奔走し、その後も生涯を通じて海外に目を向け知見深め様々な幕府要人に影響を与えた人物とのこと。泉石含めオランダ好きだった当時の武士・大商人らは自身にオランダ名つけて手紙出したり宴会に出たりしてたとは微笑ましい話。2022/01/17

tkm66

0
するりと読めたし、内容も興味深いのだが、一昔前なら新書で充分かと。2019/11/11

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