出版社内容情報
僕に科せられた課題、それは『適切な状況下で《暗殺》されること!?』。任官と自由を求め、命懸けの最終試験がはじまる――!
内容説明
僕はなにも知らぬまま、「普通の世界」から切り離された。現実、日常という手脚をもがれるように。予科院―諜報員養成機関に才能を見込まれ、強制的に送り込まれた「僕」の運命は?
著者等紹介
長沢樹[ナガサワイツキ]
新潟県生まれ。2011年『消失グラデーション』で第31回横溝正史ミステリ大賞“大賞”を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
119
養成機関で適切な状況下で暗殺されるという課題の主人公。ライバルたちの課題が判らない中誰が敵で誰が味方か?。人物表はあるけど人間関係がややこしい・・・。2016/03/19
優希
90
「適切な状況下で暗殺されること」を課題に展開する物語は、何処かバトルロワイヤルの香りがします。主人公が「突出して無能」だからか、ひと昔前のゲームのノベライズという雰囲気がありました。誰が味方で誰が敵なのか。共に闘ったり騙しあったりと、所属と利害関係が絡んでいくだけかと思いきや、大きな謀略に利用されていくという方向が中々気になりますが、全体を通じてスパイという設定が貫かれているので少し微妙さを感じずにはいられませんでした。それなりに面白さはあるのですが、ちょっとついていけないというのが本音です。2016/11/18
ひめありす@灯れ松明の火
58
タイトルが大変に中学校2年生ちっくで、長沢さんらしいお尻の落ち着かない感じを堪能しました。諜報の話が先に来たので、苦手な方の長沢さんかなと思ったら映像の方もあってやっぱりそっちの方が臨場感があって好きです。全員仮名・全員が容疑者。この世界はまるで鏡の中の自分に銃を突きつける様。仲間を失った痛みさえも本当は嘘かもしれないそれは幻痛で。でもその幻の痛みは本当の自分が感じている物だから、やっぱり痛みで。その痛みがある内は自分は自分のままで、そして失ったのは仲間だと思うから。だからこの痛みは希望なのだと思います。2016/03/28
九月猫
55
スパイの卵(と一言でまとめられないんだけど)「院生」たちの最終試験。特例区にある学校に潜入、それぞれの課題に挑む。僕の課題は「適切な状況下で《暗殺》されること」。誰が院生で、誰が敵か。共闘や騙し合い、所属や派閥の利害関係が絡み、しかももっと大きな謀略に利用され……と気になる展開で面白いんだけど、院生たちの「読み」が訓練されているとはいえ、理論に基づいた推測というより超能力レベルに感じて。あと、どうにもこうにも長い。中盤以降、読むスピードが落ち、派手なクライマックスの頃には興奮するより疲れちゃった。2016/06/11
そうたそ
42
★★☆☆☆ 異世界としての日本において、予科院なる諜報員養成機関に送り込まれた主人公が科せられた課題は「適切な状況下で<暗殺>されること」であった――。石田衣良の「逆島断雄~」を思い出すストーリー・設定。著者の作品について見てみても、「武蔵野アンダーワールド・セブン」と通ずる世界観であるような気がする。面白かったのは最初だけで、途中から視点人物がコロコロ変わり、それぞれの思いも交錯し……という複雑さが増してからは話についていけなくなった。個人的なことを言うと無難に青春ものっぽくしている方が好みではある。2016/05/11
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