ヨーロッパの分断と統合―拡大EUのナショナリズムと境界線 包摂か排除か

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 390p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120048173
  • NDC分類 333.7
  • Cコード C1022

内容説明

統合の境界線で危機が広がるEUに未来はあるのか?拡大EUの境界線、中東欧、ウクライナと、ヨーロッパの内なる境界線、ゼノフォビア(外国人嫌い)の実情を徹底分析。

目次

第1部 ヨーロッパの分断と統合―冷戦の起源と終焉、「新たな壁」(冷戦の起源と、ヨーロッパ分断;冷戦の終焉―壁の開放、境界線の開放;新たな壁―「EUの壁」・「シェンゲンの壁」―統合の「外」に住む民族の問題)
第2部 EUの統合と境界線の拡大(「新しいヨーロッパ」―EU拡大から起こる諸問題;どこまでがヨーロッパか―拡大EUのフロンティア(境界線)―EUの国際規範と欧州公共圏)
第3部 ヨーロッパの分裂とナショナリズム―包摂か排除か―多様性の中の分裂(拡大EUにおける民主主義とナショナリズム;ユーロ危機の下での右翼の成長とゼノフォビア;拡大EUにおける境界線とシティズンシップ)
第4部 境界線をめぐる地域のナショナリズム―「地域」の揺らぎと分断(「中欧」アイデンティティの夢と現実、拡大EU・NATOのリアリティ;ウクライナ―EU・NATOとロシアのはざまで分裂する国家、せめぎ合う大国;地域と境界からなるヨーロッパ)
エピローグ EUに未来はあるか―統合と分裂、内なる境界の苦悩

著者等紹介

羽場久美子[ハバクミコ]
青山学院大学大学院国際政治経済学研究科教授。専門は、国際政治学、EU論、欧州とアジア地域統合論、冷戦史研究、グローバル化とナショナリズム、民主主義論、中・東欧史。ハーバード大学(2011‐12)、欧州大学研究所EUI(2008)、ソルボンヌ大学(2004)、ロンドン大学(1995‐96)、ハンガリー科学アカデミー歴史学研究所(1994‐95)、各客員研究員、ジャン・モネ・チェア。日本学術会議第1部会員、世界国際関係学会(ISA,USA)副会長、国際関係史学会(CHIR)理事、日本政治学会、日本国際政治学会、日本EU学会、ロシア・東欧学会、JSSEESの各理事を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Toska

3
拡大EUが直面する諸問題について、「境界」という概念を手がかりに考察。EUの新規加盟諸国は結果としてそれ以外の世界との分断を強める側面があり(シェンゲンビザの壁など)、内部においても原加盟国の既得権益に阻まれ、ストレスが大きかった。統合ばかりでなく断絶の側面にも目を向けるべきだろう。著者はハンガリーの専門家ということで、中欧に関する分析が特に興味深い。反面、それ以外では事実の羅列に終始しているところがあるのが残念。2022/04/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10518776
  • ご注意事項