アントニー・ブラント伝

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  • サイズ A5判/ページ数 598p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784120047718
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C1023

出版社内容情報

1979年11月15日、サッチャー首相は、アントニー・ブラントが長くソ連のスパイであったとする声明文を読み上げた。第二次世界大戦前から東西冷戦初期にかけ、五名の英国人が自国の政府機関に「浸透」し、情報を旧ソ連に漏洩していたが、この五名の「モグラ」の一人がブラントだった。ルネサンス美術の世界的な権威であり、王室のコレクションにアドヴァイスをしていた人物が、ソ連の協力者であったことは大きな衝撃だった。 本書は、徹底的な「自己抑制」の人であり、「重層的生活」を送り続けたブラントの初めての本格的な評伝である。関係者が他界してゆく中、ブラントの公私にわたる貴重な証言を集め、ソ連のアーカイヴに、彼が関わった情報漏洩の実態を辿る。ブラントの個性とイギリスの歴史的・社会的文脈が引き起こした化学反応を生々しく再現し、表情のない顔がトレード・マークだった人物を立体的に描き出すことに成功した。 ジョージ・オーウェル賞、王立文学協会賞受賞。

内容説明

英国の機密情報を長年ソ連に漏洩し続けた「ケンブリッジ・ファイヴ」。その一人にして、コートールド美術研究所を率いた著名な美術史家。「スパイ、同性愛、国を裏切り、女王まで窮地に追い込んだ悪党」と激しく指弾されたアントニー・ブラントとは、どのような人物なのか。戦争と革命に翻弄された20世紀の襞に光を当てる傑作評伝。オーウェル賞、王立文学協会賞受賞!

目次

牧師の息子
パブリックスクール時代
学部生時代
怒れる若者
特別研究員
シンパ
勧誘
人材発掘人
美術史家
兵士
スパイ
成功
共犯者
所長
私人
著作家
悔い改めざる改悛者
裏切り者

著者等紹介

カーター,ミランダ[カーター,ミランダ] [Carter,Miranda]
イギリス生まれ。作家、ジャーナリスト。エクセター大学(オックスフォード)卒業。『デイリー・テレグラフ』、『ロンドン・レヴュー・オヴ・ブックス』、BBCラジオの協力者。『アントニー・ブラント伝』で、オーウェル賞、王立文学協会賞を受賞。2002年、『ニューヨーク・タイムズ・レヴュー・オヴ・ブックス』が選ぶ年間ベスト7の一冊に選ばれた。近年は、小説作品を発表している

桑子利男[クワコトシオ]
1955年、栃木県足利市生まれ。1980年、早稲田大学教育学部英語英文学科卒業。1985年、東京大学大学院人文科学研究科英語英文学専門課程博士課程中退。現在、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専攻は一八世紀を中心とするイギリス文学・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まひろん

1
丁寧に調べ上げていることに関心。面白かった。読むのに時間がかかったけれど、20世紀のイギリスの状況がわかるし、あれこれと知りたいことが増えて知的好奇心がいい感じに刺激されました。2025/05/11

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