出版社内容情報
かつて同盟関係にあった日英はなぜ対立を深めたのか。第二次大戦前夜の外交官や政治家の動きを丁寧に追い、新たな日英外交史を描く。
内容説明
かつて日英同盟で結ばれていた日本とイギリスは、なぜ対立を深め、第二次大戦で戦火を交えることになったのか。対独戦に苦しみながら、なぜイギリスは日本との戦争に踏み切ったのか。駐英大使として交渉を続けた重光葵はどこで読み誤ったのか。イギリス側史料の詳細な検証から、双方の思惑やすれ違い、情勢分析とその誤りが如実に浮かび上がる。果たして、イギリスの意思を正確に捉えることができていたら、日本外交は異なるものとなっていただろうか。日英関係史の第一人者が開戦前夜の日英外交に新たな光を当てる。
目次
第1部 イギリスの極東政策をめぐって―戦略としての親日(オースティン・チェンバレンとネヴィル・チェンバレン―日英で相反する人物像;ジョン・サイモン―満州危機に直面した外務大臣;ロバート・クライブ―親日派と対日強硬派の狭間で;ロバート・クレーギー―対日妥協から日本封じ込めへ;アンソニー・イーデン―“懐疑的な”外務大臣;ハリファックス卿―宥和主義者という誤解)
第2部 駐英日本大使館と大英帝国の親日派たち―親日という幻想(重光葵―イギリス分析は正しかったのか;アーサー・エドワーズ―逆効果だった“素人外交”;ハンキー卿とR.A.バトラー―戦後の重光への好意と礼節;センピル卿―機密漏洩の疑惑;F・S・G・ピゴット―誰よりも日本を愛した男)
第3部 和解と展望―軍事・政治・経済(ウィンストン・チャーチル―徹底した現実主義者の対日観;吉田茂―日英親善という宿願)
著者等紹介
ベスト,アントニー[ベスト,アントニー] [Best,Antony]
1964年イギリス生まれ。リーズ大学卒業、ロンドン大学LSE博士課程修了。博士(国際関係史)。現在、ロンドン大学LSE准教授。専門は日英関係史、東アジア国際関係史
武田知己[タケダトモキ]
1970年生まれ。上智大学文学部卒業、東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程中途退学。博士(政治学)。現在、大東文化大学法学部教授。専門は政治学、日本政治外交史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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