出版社内容情報
平和を追求し安全保障の制度化に努めてきた国際社会でなぜ著しい人道的危機が発生するのか。国際平和の意味をあらためて問う意欲作。
内容説明
第二次大戦後の世界では、大規模戦争は回避されたものの、いくつもの国で政治的弾圧等によって大量の人命が奪われている。平和を追求し安全保障の制度化に努めてきた国際社会で、なぜ著しい人道的危機が発生するのか。至高の価値として当然視されてきた平和、友好関係、援助とは、一体誰のためのものなのか。人々が本当に安心して暮らせる「平和」はどこにあるのか―二〇世紀初頭から今日まで、戦争の原因と様式の変化、平和観や安全保障観の変容等を検証し、国際平和の意味をあらためて問う。
目次
序章(平和とは何か、戦争とは何か;誰のための安全保障なのか)
第1章 国際平和と民族問題―第一次世界大戦と平和秩序(アナキー社会の組織化;第一次世界大戦 ほか)
第2章 脆き平和(平和主義の二〇年代;危機の三〇年代 ほか)
第3章 第二次世界大戦と国連の平和構想(第二次世界大戦;国際連合が目指した平和秩序構想 ほか)
第4章 「平和共存」平和と人民の戦争(冷戦;欺かれた人権尊重の平和 ほか)
第5章 人間の安全を脅かした国際平和秩序(人民を抑圧する人民政府;国家体制安全保障を支える国際平和秩序 ほか)
第6章 「新戦争」とアイデンティティ政治(国際平和秩序の転換;民族問題の復活 ほか)
第7章 安全保障共同体の創造に向けて(ガヴァナンスを問う国際社会;グッドガヴァナンスの処方 ほか)
終章(領土拡張の歴史の終焉;国民国家の建設に翻弄された人々 ほか)
著者等紹介
吉川元[キッカワゲン]
1951(昭和26)年、広島県生まれ。上智大学外国語学部卒業。一橋大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。広島修道大学教授、神戸大学教授、上智大学教授などを経て、広島市立大学広島平和研究所所長。専攻は国際関係論、平和研究。博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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