内容説明
尾崎士郎、梶井基次郎、東郷青児、萩原朔太郎…数多の男たちと恋した女流作家・宇野千代。艶やかなる官能の日々をたどる。『婦人公論』連載で話題騒然のフィクション「恋して、生きて―小説・宇野千代」が待望の単行本化!
著者等紹介
工藤美代子[クドウミヨコ]
1950年(昭和25年)生まれ。チェコスロヴァキア・カレル大学を経て73年からカナダに移住し、バンクーバーのコロンビア・カレッジ卒業。91年『工藤写真館の昭和』で講談社ノンフィクション賞を受賞。93年帰国。『ラフカディオ・ハーンの生涯』三部作をはじめ、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
130
この作家さんが女性週刊誌に性的に赤裸々な作品を書いていて、しかもこれはフィクションである、という事実を踏まえても、宇野先生の魅力が十分に伝わってくる作品。「あたしは誰かを好きになると、もうほんとにそればっかりになる女なの」「情事と嫉妬は異なるもので、一人の女の中では並列する」う~む、あたしが書いたのか?(笑)宇野先生の生涯、これがただのオンナ(私のような)だったら単なる色ボケばばぁなんでしょうが、彼女には才能と作品があった。つくづくすさまじい人生でした。2015/12/14
じいじ
74
凄まじい恋愛小説を読み終えた。面白かった。享年98歳で他界した作家宇野千代の激動と激情に満ちた人生を綴った恋物語である。尾崎志郎、梶井基次郎、東郷青児、北原武夫・・との恋は、官能的であるが、惚れた男にはとことん尽くす健気で純粋な千代の人柄に魅かれる。男の借金返済のために意欲的に小説を書きまくったことは初めて知った。恋の出逢いは、最初の一瞥で決まる。「尾崎士郎とは会った瞬間に魂を取られた」と述懐している。「恋は一途に、別れは潔く」は、宇野千代の人生そのものであったように思う。「色ざんげ」は、ぜひ読みたい。2015/12/04
Kei
19
後年、宇野千代さんに一番良かった男性はどなたですか?と尋ねたところ、尾崎士郎、と即答。だ、そうです。(笑)余談ですが、宇野さんといえば桜。岐阜の大桜。是非、機会があればごらんください。2015/05/25
kaoriction@本読み&感想 復活の途上
16
数多の男たちと恋した女流作家・宇野千代の艶やかで華麗?なる官能の日々。錚々たる男性陣、その遍歴に面食らう。尾崎士郎、東郷青児との件は知っていたが、正直、それ以外の方たち(梶井基次郎、萩原朔太郎、芥川龍之介など…)とのあれこれはあまり知りたくなかったかも。フィクションとして読むならば良いかもしれないが、だったら、宇野千代自身の作品、例えば『色ざんげ』や『ある男の断面』『生きて行く私』を読む方が有意義な気もする。恋に奔放、というよりも、性欲の奔放さが浮き彫りにされている感があり、その描写にもちょっとゲンナリ。2022/10/20
ふじ
14
恋多き女性、宇野千代さんの人生。その奔放さとともに、別れ際の潔さも素敵でした。2016/01/14
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