認知の母にキッスされ

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  • サイズ B6判/ページ数 298p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120046735
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

おふくろ米寿、おれ六十四。今日も明日も、介護の日々。そして、認知症の妄想は、加速していく…。

目次

ケロリン
大マザコン
パソコン電車
セシマショーゾー
おしっこの音
ナックルな夜
ハクビシン
完食
もしもし
初孫
母の家
踏切り
貼り紙
どら焼き
母の歳時記

著者等紹介

ねじめ正一[ネジメショウイチ]
1948年東京都生まれ。青山学院大学経済学部中退。父は俳人のねじめ正也。阿佐谷パール商店街で「ねじめ民芸店」を営む。81年、詩集『ふ』で第31回H氏賞を、89年、小説『高円寺純情商店街』で第101回直木賞を、2008年、小説『荒地の恋』で第3回中央公論文芸賞を、09年、小説『商人』で第3回舟橋聖一文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

クリママ

48
ノンフィクション。認知症の妄想で喚き続ける母親。子供の頃は弟だけに愛情がかけられ自分は相手にしてもらえなかったと書くも、母親宅、病院、施設、心配で毎日顔を見に行き、食事の介助、話し相手、下の世話。夫には胃瘻をしたのに自分は嫌だったと叫ぶが、胃瘻で体だけは持ち直す。母上は弟夫婦と二世帯住宅に住み、自分の時間の大半を介護に当てられ、妻も理解を示す。そうであっても壮絶。懸命に介護をしていた人が、癌、脳卒中で倒れる。子供が後悔しないだけの介護はしてもらいたい。でも、それ以上は…。人間は悲惨だ。読後眠れなくなった。2019/09/09

masa

47
親の介護は誰もが当事者になる可能性を秘めながら、十分な準備ができずにいる課題のように思う。私の父親も二度の脳梗塞を患った末の言語障害で意志疎通がままならない状態だ。そんな父を70代半ばの母が在宅ケアし、近場に住む弟家族がサポートしてくれている。社命とはいえ長年離れて暮らす長男である私は、ねじめ氏と同様にとても肩身が狭い。あと5年もすれば、より切実な問題となってのし掛かってくることを思うと気持ちが沈んでくる。現実を突き付けられた重い一冊。15922015/06/11

milk tea

46
認知症の家族を持つ日常生活を知りました。他人事だったはずが、読んでいるうちに私もそう遠くない頃にやってきそうな介護する立場に、またはみどりさんになるかもと考えてしまいました。きっとこの本に書かれている以上に大変なことが多々あったはず。大好きだったミルク寒天を食べなくなったり、作者の名前「正一」と呼んでくれなくなったり、寂しくなる思いが伝わってきます。それでもやっぱり母は母なんですよね。葛藤しながらの介護、胸が痛くなりました。2016/10/07

itica

38
お母様の介護をされる、ねじめさんの日々の綴り。正直、ねじめさんが介護をされる姿は想像がつかなかった。認知症が徐々に深刻化し、合わせて体が弱って来る親を見るのは辛いことだろう。しかも、いつとも知れない終わりの見えない日々の繰り返しは精神的にも肉体的にもキツイ。誰でもやがては老いる。親を看る、自分も看てもらう立場になるかもしれない。誰にとっても他人事ではない。 2015/01/05

あゆみらい

31
父親が長期入院中で、介護ものが読みたい気分。認知症もつらい。私も毎日見舞いに行っているが、ねじめさんと同じように1日行かなかったら、ずるずる行かなくなりそうでこわい。また、多少とんちんかんでも反応がないと見舞いはつらい。行ったことに対して多少反応してくれることで報われる。2018/01/05

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