内容説明
今も人々の心に生き愛され続ける歌人の大胆で率直、すこやかなエッセイ。
目次
1(生命の混沌;あんずの砂糖漬け ほか)
2(お寺の樹;十七歳だった頃の歌 ほか)
3(家長子規;子規と草花帖)
4(空漕ぎわたるわれ;桜の歌―時間と空間 ほか)
著者等紹介
河野裕子[カワノユウコ]
1946(昭和21)年、熊本県に生まれる。歌人。京都女子大学卒業。在学中に角川短歌賞を受賞(受賞作「桜花の記憶」は歌集『森のやうに獣のやうに』に収載)。「コスモス」短歌会を経て、1990年に「塔」短歌会に入会。2008年から宮中歌会始詠進歌選者。『ひるがほ』(現代歌人協会賞)、『桜森』(現代短歌女流賞)、『歩く』(若山牧水賞、紫式部文学賞)、『母系』(斎藤茂吉短歌文学賞、迢空賞)、『葦舟』(小野市詩歌文学賞)などの歌集の他、エッセイ集や紀行などの著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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新地学@児童書病発動中
105
歌人河野裕子さんのエッセイ集で、ほとんどのエッセイが短歌について書かれている。河野さんの散文は明快で、歯切れがよく読んでいると作者の声がまっすぐに伝わってきた。特に面白いと感じたは正岡子規を論じた「家長子規」。子規のことだけではなく、妹の律や母のことにも触れながら、病床にある子規の心に思いをめぐらす。兄を陰で支えた律のことに筆が割かれているのが印象的で、女性としての視点を感じた。2016/01/31
双海(ふたみ)
8
今も人々の心に生き愛され続ける歌人の大胆で率直、すこやかなエッセイ。その魅力は歌だけではない。短歌と同じように、いやそれ以上の集中力で、河野裕子はエッセイに挑んだ。伸びやかで飾ることのない46の掌篇。2023/10/09
私的読書メモ3328
2
短歌をテーマとしたエッセイ集、というか、ほぼ歌論、歌書ですね。かなり専門的で難しく感じましたが、実作者の方にとっては必読と言ってもいいのではないでしょうか。興味深く読みました。2015/06/25
衣谷心吾
2
歌人(短歌)の方のエッセイ。難しいが面白かった。短歌について、ちょっとだけ知れたかような気がする。子規や与謝野晶子についてもつらつらと。岡本かの子の老妓抄、失った毛鞠を読みたい2014/12/27
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