中公叢書
岡倉天心―美と裏切り

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120045240
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C1010

出版社内容情報

「アジアは一つ」と叫んだ岡倉天心はアジア主義者か? 日本美術の普遍を主張した天心こそクールジャパンの先覚者ではなかったか。

内容説明

天心はヘーゲル美学を日本美術の解釈に当てはめ、その世界的進出の露払い役を自認し奮闘した。「麗しいアジア」「アジアの心」を訴えた天心の夢はなぜ壊れたか―画期的な「天心」像の再築論。美の煽動者、没後100年の降臨。

目次

「アジアは一つである」
フェノロサから学んだもの
覚三(天心)のトラウマ
理想の「盛唐―天平」文化
生い立ちから東京美術学校まで
明治中期の政治動向
「麗しのアジア」
文学者グループに囲まれて
美校騒動
新聞ジャーナリズムの進展と世論
屈辱の万国博覧会
ほほえみの世界―『茶の本』
東京大学での講義―「泰東巧芸史」
最晩年の思い
後日談

著者等紹介

清水多吉[シミズタキチ]
立正大学名誉教授。1933年、会津若松市に生まれる。東京大学大学院(哲学専攻)修了。東京大学、名古屋大学、静岡大学、早稲田大学、法政大学、立教大学、東洋大学、神奈川大学の講師を歴任。ホウフストラ大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

10
新刊棚。哲学、社会学、政治学、理財学(経済学)、と同時に、東洋美術、日本古典美術に興味を持っていたフェノロサ(56頁)。油絵は繁雑だが、日本画は簡潔(63頁)。豊かな農村、農耕社会、静かな田園風景、手工業と小商人の世界(138頁)。博物館が古美術を蒐集する基準として、歴史的価値か、美術的価値かという問題を明治期には抱えていたという(179頁)。現代は、文化的価値と一括りにしてしまうが、歴史の経済的評価、美術の経済的評価は、ラスキン以降も重要である。歴史を顧みるとアジアの中の日本の位置づけは今後も課題多し。2013/09/07

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