むかし原発 いま炭鉱―炭都“三池”から日本を掘る

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  • サイズ B6判/ページ数 430p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120043437
  • NDC分類 567.092
  • Cコード C0095

内容説明

日本の根っこと未来へ向かう坑道がある。原発は何を残そうというのか?話題の映画『三池』監督、渾身の書き下ろし。

目次

炭鉱は文化を生み出したが、原発は文化を生み出さなかった―まえがきに代えて
プロローグ 古くて新鮮な物語
第1部 「負の遺産」って何なのさ!―三池というまちで
第2部 地の底のジグソーパズル―三池闘争から現代へ
第3部 巨大企業への一刺し―事故を抱きしめる女たち
第4部 炭鉱に埋められた歴史
第5部 炭都シンフォニー
エピローグ 三池の女と夕張の女

著者等紹介

熊谷博子[クマガイヒロコ]
1951年東京生まれ。75年より日本映像記録センターにて、TVドキュメンタリーの制作を開始。戦争、原爆、麻薬などさまざまな社会問題を追い、85年にフリーの映像ジャーナリストとして独立。各テレビ局で50本を越す番組を作る。戦下のアフガニスタンに生きる人々を描いた『よみがえれカレーズ』(89年土本典昭と共同監督)、自らの育児体験をもとにした『ふれあうまち』(95年)、日本の女性監督たちの格闘を描く『映画をつくる女性たち』(04年)、三池炭鉱150年の歴史に正面から向き合った『三池 終わらない炭鉱の物語』(05年)などのドキュメンタリー映画を多数監督(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ユーコ

1
非常にためになった。国策に翻弄され分裂するまち。使い捨てにされる労働者。搾取があり、隠蔽があり、癒着がある。読んでいる途中、一瞬「ここは原発の話だっけ?炭鉱の話だっけ?」となるほど、両者は構造も状況もそっくり。過去現在未来は綿々とつながっている。何も終わってはいないのだ。2013/01/05

のの字

0
思い出したくないという人もいる「石炭と歩んできた町の歴史」。「本当にそうなの?」という余所者ならではの視点を生かして著者はそれを掘り起こす。遺構の圧倒的なたたずまいや労働者の暮らしに魅力を覚えつつ、争議や事故、じん肺訴訟といった問題を目の当たりにして現代のエネルギー政策=原発との共通点を見出している。巨大企業を相手にたたかうパワフルな女の人たちの活動に胸が熱くなる。与論島からの移民、中国人や朝鮮人、連合国の捕虜などに対して虐待を行いつつ酷使していたことも忘れてはならない。私たちは過去から学ぶことができる。2014/06/04

onepei

0
以前行った大牟田の風景を思い出しながら読んだ。労働争議の話や、まだ知見が広がっておらず、医者から正確な診断が下されなかった話が印象にのこる。世界遺産推薦の話に埋もれてはいけないと思った。2013/09/16

Haru

0
原発ではなく、三池炭鉱の出来事を書いた本。かなり心に響く本。私の父親は大牟田出身で、祖父(曽祖父から?)は三池炭鉱に勤めていたが、今まで全く三池の一連の騒動を知らなかったので、自分のルーツを知るために手にとってみた。勉強になったし、予想以上に衝撃を受けたし、何よりとても感動した。三池だけでなく、現在の日本のエネルギー政策の源泉がわかる。その意味で本の題名につながっている。映画もぜひ見たい。2013/01/08

Kumi

0
勧められて読んだ。映画は見ていないけど、見てみたいと思った。ホントに何も知らなかったに近い自分が恥ずかしい。ほんの少し前のことなのに。日本だけでなく、世界でも、労働があるところで形を変えて存在する問題だと思う。2012/08/26

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