メディアの発生―聖と俗をむすぶもの

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  • サイズ B6判/ページ数 618p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120040320
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C0036

出版社内容情報

日本の伝統文化は神と人、人と人とを仲立ちするメディアとして生まれた――。日本人の教養や常識の淵源に迫る、私説日本藝能史。

内容説明

「メディア」という言葉は、テレビや新聞のようなマスメディアだけを指すのではない。本来の意味に立ち戻って考えれば、歌舞伎、落語、演歌、また祝祭行事なども、神仏と人、人と人とを仲立ちする「メディア」として生まれたものなのである。古典をひもとき、歴史に思いを馳せ、国内各地を訪ねて伝統芸能にふれる…。日本人の教養や常識、精神世界を形作ってきたものの淵源をさぐる、文化・芸能史の試み。

目次

わたしのメディア論―まえがきにかえて
「むすび」の構造―日本の精神世界
宮中のど自慢―『梁塵秘抄』の知識社会学
大地との対談―逢坂の関から
メディアとしての身体―おどり念仏から河内音頭まで
神々の市場戦略―熊野を中心に
サロンとホステス―遊女の系譜
『平家物語』と知的所有権―「語り」の組織社会学
祝福のうた―「ほかひびと」の諸相
「節」の研究―説経から演歌まで
旅するこころ―遊行と道行
ノンフィクションの誕生―「読み物」と「語り物」
劇場の時代―装置と演出

著者等紹介

加藤秀俊[カトウヒデトシ]
1930年(昭和5年)、東京に生まれる。東京商科大学卒業。京都大学人文科学研究所助手、京都大学教育学部助教授、ハワイ大学東西文化センター研究員、国立放送教育開発センター所長、中部大学教授、中部高等学術研究所所長、国際交流基金日本語国際センター所長、日本育英会会長などを経て、現在、中部大学学術顧問。社会学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

1
ふむ2023/06/05

ぽん教授(非実在系)

1
メディアはミディウムである、ならば聖なるものと俗なるものとをつなぐこともメディアであり、現代メディアの現象もまた神様仏様との媒介行為から始まる。神仏と繋がれる宗教指導者、芸能行為従事者は今でいうスターであり、営業やら市場戦略、メディア装置利用などを巧みに行った。本書もまた時代をつなぐメディアである。2016/06/30

メルセ・ひすい

1
神の雑談  エッセー風2009/08/28

メーテル/草津仁秋斗

0
卒論資料。芸能民についての本。資料価値には乏しいけど、参考文献が非常に使える。2015/03/28

Rollin'

0
運命的な出会いといえる書物はさほど多くない。読了するまでほぼ1ヶ月くらいかかったが、その間ずっと脳が刺激される素晴らしい経験が出来た。メディアの宗教性・芸能性への視点は、フーコーの「言葉と物」に通じる知的興奮を呼び起こされた。2010/09/22

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