出版社内容情報
中華料理を味わう楽しみは、食材の多様さと調理法の複雑さ、そして典雅なネーミングにある。美食の喜びを満喫させるエッセイ集
内容説明
美食と読書の悦楽、二つながらここにあり。食材の豊富さと調理法の複雑さ、そして典雅なネーミング。古今の典籍を渉猟して中華料理の楽しみを満喫させてくれるエッセイ集。
目次
左遷と食卓(韓愈と柳宗元;蘇軾)
詰める食べ物
松江の鱸
猴頭と猴脳
美人料理(西施乳、西施舌;太真乳;美人肝)
著者等紹介
南條竹則[ナンジョウタケノリ]
1958年、東京に生まれる。東京大学大学院修士課程修了。作家・翻訳家。93年、小説『酒仙』で第5回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roku7777
3
あまりの博識ぶりに圧倒される。とくに漢詩の言及は、「おお、そんなネタあるんだ」のオンパレード。松江の鱸は自分も日本の松江のことだと思っていた。浅学だね。猿の脳みその話しは実際にあるのだろうか。映画などでは「インディ・ジョーンズ」でもヤコペッティでもネタになるくらいだがほんとかと言われると答えに苦しむ。しかし全体を通して中国人の食に関する「追求」は凄まじき哉。まあそれも資源も耕土も潤沢にあるからこそあんな嗜好が生まれてしまうのかなと思う。日本だったら「勿体ない」の一言なり。2017/11/14
ひまり
1
始皇帝の時代から現代まで、いろんな時代の中国の食べ物を漢詩をからめつつ紹介してくれる本。昔の中国の人って、レイシが実っちゃ詩を作り、魚が美味しきゃ詩を作り…。詩作と食べ物への情熱の凄さがよく分かります。よくそんな手の込んだ料理考え付くなーとか、よく食べる気になったね…という物も。2015/11/28
kogiku
0
漢詩がばんばん出てくるけど、まあそのペダンティックなところも味があると思う。少々おっちゃん向け。2009/01/10