出版社内容情報
無認可保育室<アイリス>に二人組の男が籠城し、五人の子どもが人質になった。身代金はひとり500万円という微妙な金額で…。
内容説明
花言葉は“優しい心”―無認可保育室「アイリス」に2人組の男が篭城、5人の子どもが人質に。身代金はひとり500万円という微妙な金額で…。人間の心の襞に潜む黒い棘と煌めく宝石を描き出す気鋭・青井夏海の書き下ろしミステリー小説。
著者等紹介
青井夏海[アオイナツミ]
千葉県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1994年に『スタジアム虹の事件簿』を自費出版し話題となり、2001年同作が創元推理文庫から刊行され、ミステリー界に新風を吹き込む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
49
ある日の夕方、許可外の保育室「アイリス」に福祉局と名乗る男たちがやってきました。しかし彼らは福祉局の人ではなく・・。子どもを預けて働けば働くほど余裕が出来てくるどころか、逆に身動きがとれなくなるジレンマ。共働きで何かあった時はお互いに助け合う関係なので良き理解者だと思っていたけど、本当に夫婦として家族としてこれで良かったのかという疑問。様々な問題がとりあげられ色々と考えさせられた話でした。ある意味これからが「アイリス」としての本当のスタートだと思います。★★★★2012/09/30
野のこ
6
タイトルと表紙が素敵で借りたら、あれ?24時間保育室で人質身代金事件!?しかもドタバタしながら消化不良。大人たちもっとしっかりして。リッキーはただただ可哀想。子どもたちは健気で切なかったです。これから星降る楽園のようなアイリスになるといいんだけど。淑恵さん、優しい心になって。早紀さんは早紀のナオミくんにいつか会えるといいな。2016/09/03
ゆうこ
4
なかなかおもしろいミステリー。ミステリーという分野でもおもしろいが、個人個人の心理もおもしろかった。ダーッと読めるのは読める。ただ、ところどころごっちゃになってしまうかなあ。あとは、託児所を舞台としているから仕方ないかもしれないが、残酷になりきれてない部分はある。「終わった後のスッキリ感(謎とき感)はあるし、個人の心理は非常におもしろかった。」おもしろくなかったわけじゃない。けど、個人的にもう一度読み返したいとは思わないかなあ。2010/12/08
ホタル
3
それぞれの視点から描かれていてスピード感のある作品だと思いました。誰が敵か味方かわからなかった。その後どうなったのか気になりました。2016/06/07
cafe_love
2
予想がつかないラスト。保育園でおこった人質たてこもり事件。早紀の子供を守るという固い意志。面白かった。2021/10/13