内容説明
2004年5月27日、ジャーナリスト橋田信介イラクで死す。気丈な笑顔で多くの人々の共感を得たその妻がカメラの前では見せなかった葛藤。「戦場」という現代日本に無縁な場と四半世紀にわたって向かい合った日々を余すことなく綴った手記。
目次
第1章 「気丈さ」の裏側(今回は、だめだ;遺体は別人!? ほか)
第2章 二十五年の追憶(信介流バランスの取り方;バンコクへの逃避行 ほか)
第3章 天が遣わした子、モハマド(途切れた糸;友情のリレー ほか)
第4章 イラクよ!そして日本よ!(「知らないで憎むのは簡単」;日本人人質事件に思う ほか)
著者等紹介
橋田幸子[ハシダユキコ]
1953年静岡県生まれ。日本女子大学文学部卒業後、NHKに就職、『暮らしの経済』のレポーターを務める。79年、タイで橋田信介氏と結婚。夫のアシスタントとして世界各地での取材に同行。2002年に日本へ帰国。04年8月、「橋田メモリアル・モハマドくん基金」を設立
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感想・レビュー
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きるきる
6
ご自分で、日本にいるイラク人のつてを探して、その人に頼んで現地での真相究明をしてもらったのか・・・知らなかった。情報って、すごい!行動って、すごいんだ!かっこいい。こんな日本人女性がいたなんて…と思ったら、オノ・ヨーコさんを思い出した。二人とも息子自慢だけど、その息子たち、写真を見るとマザコンっぽい。あと、ご自分の自慢話なところも多々。うーん。謙虚や控えめって、いいことないのかも…自信満々で堂々と厭味なくらい自己中心的な方が、かっこいいし上手くいくのかも!2010/11/02
きなこ
1
夫婦は他人だから上手くいかないが、まんまるまる~く終わるための努力と覚悟。身にしみます。2011/05/06
ミナコ@灯れ松明の火
0
バイブル的存在。2009/03/20
チンズ
0
橋田信介氏がイラクで亡くなったという報道は記憶に新しいと思っていたが既に18年の時間が過ぎていた。その間に情報技術は格段に向上して小さなスマホ一つで誰でも世界中に情報を発信できるようになった。なのに日本の報道の自由度はどんどん下がってしまっている。著者の「日本人は生きるということに対して真剣さが足りないように感じる。」という言葉が胸に刺さった。2022/07/15