猫―クラフト・エヴィング商会プレゼンツ

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  • サイズ B6判/ページ数 188p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120035388
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

美しくしなやかで上品、そうかと思ふと悪魔のように残忍。飼えばきっと面白いにちがいありません。猫に魅せられた作家達の珠玉の随筆集。

内容説明

猫に魅せられた作家達の珠玉の随筆集。

目次

お軽はらきり(有馬頼義)
みつちやん(猪熊弦一郎)
庭前(井伏鱒二)
「隅の隠居」の話 猫騒動(大仏次郎)
仔猫の太平洋横断(尾高京子)
猫に仕えるの記 猫族の紳士淑女(坂西志保)
小猫(滝井孝作)
ねこ 猫―マイペット 客ぎらひ(谷崎潤一郎)
小かげ 猫と母性愛(壺井栄)
猫 子猫(寺田寅彦)
どら猫観察記 猫の島(柳田国男)
忘れもの、探しもの(クラフト・エヴィング商会)

著者等紹介

有馬頼義[アリマヨリチカ]
1918‐80。東京生まれ。小説家。父は旧久留米藩主で伯爵の有馬頼寧、母は北白川宮家の出。十九歳で短編集『崩壊』を処女出版。兵役について中国東北部(満州)に渡る。帰国後同盟通信社社会部記者となる。自伝的小説『山河ありき』で名門から逆転した精神史を語る。昭和29年、短編集『終身未決囚』で直木賞を受賞。推理小説から社会性のある作品まで多くの小説を遺した

猪熊弦一郎[イノクマゲンイチロウ]
1902‐93。香川県生まれ。洋画家。大正15年病気のため東京美術学校(現東京芸大)中退。同年帝展初入選。昭和13年渡仏し、ニースにマチスを訪ねて助言を受ける。26年毎日美術賞受賞。ニューヨークにアトリエを構え、二十年間同地で制作を続ける。初期にはピカソやマチスの影響を強く受け、都会的なモチーフによる装飾的な大画面を描く。米移住後は抽象主義に感化され、大規模な抽象画に転じた。祝90祭猪熊弦一郎展で第三十四回毎日芸術賞を受賞

井伏鱒二[イブセマスジ]
1898‐1993。広島県生まれ。小説家。中学時代は画家を志すが、森鴎外を尊敬し中央文壇に憧れた。大正6年早大予科一年に編入。翌年文学部に進み創作に勤しむが友人の死を機に退学。『ジョン万次郎漂流記』で直木賞、『本日休診』で第一回読売文学賞を受賞。広島における原爆の悲劇を庶民の日常生活の場で淡々と描いた『黒い雨』で野間文芸賞受賞。昭和35年、芸術院会員。41年、文化勲章受章

大仏次郎[オサラギジロウ]
1897‐1973。神奈川県横浜市生まれ。小説家。劇作家。東大政治学科卒業後、国語と歴史の教師を経て、外務省条約局勤務。外国の伝奇小説の抄訳などをしていたが、震災を機に外務省を辞し、文筆に専念して大衆読物を執筆。『鞍馬天狗』などの時代小説で確固たる地位を固めた。昭和35年、芸術院会員、39年、文化勲章を受章。44年劇作活動に対し、菊池寛賞を受賞

尾高京子[オダカキョウコ]
1914‐1993。東京生まれ。翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

66
1955年の単行本『猫』を底本にクラフトエヴィング商會がアレンジしたアンソロジーもの。有馬頼義『お軽はらきり』:医者よりも見抜く力がある猫愛。尾高京子『仔猫の太平洋横断』:サラッと書かれているのに品がある文章。もう少し後の猫好きな人なら吉行理恵の作品とかが入っていたのかなぁ~。2015/10/17

コジ

31
★★★★★ およそ60年前に発行されたエッセイ・アンソロジー「猫」。文豪達の猫に対する思いを読むことが出できる。再刊にあってクラフト・エヴィング商會が装丁を改め、オマケもつけた。姉妹書は「犬」。両方を数作品づつ交互に読んでみた。半世紀以上前の飼猫達は今よりもずっと自由に過ごしていたように思える。たとえ夜中であっても家の出入りは自由。野山があれば駆けまわり、ネズミどころか蛇だって取ってくる。だからと言って人との距離があるわけではない。飼い主の愛情を受けて伸び伸び暮らす姿は今も昔も変わっていない。2016/06/09

itica(アイコン変えました)

30
昭和の作家、画家など著名人が書いた「猫」についてのエッセイ。もとは昭和29年に発行された本らしいので、飼い猫でも子供は制限なく生まれるし、ノラ猫と家猫が区別なく行き来する懐かしい風景が描かれている。しかし猫の愛らしさ、奔放さはいつの時代も変わらない。猫に興味のなかった著者が徐々に猫の魅力に取りつかれ、たまに振り回されている様子には笑ってしまう。谷崎潤一郎さん曰く「動物中で一番の器量よしは猫族類でせうね。どれが一番いいかと云へば猫ですね」とべた褒め。 2014/08/25

宇宙猫

22
★★★ 昭和29年発行本の新装版。愛情を表すのにしゃちほこばった表現を使っているのが面白ろかったり、大正10年という100年前のものもあり猫の扱いの酷さにショックを受けたりした。猫はいつも同じなのに人は変わっていくのを感じる。2023/12/02

ヒロくま

18
(犬)を先に買っていたので(猫)を見つける事ができて嬉しかった。文豪と猫、なんて絵になる事でしょう!色んなタイプの作者と自然に振る舞う猫たちとの距離感がとっても良い。面白かった!2018/06/06

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