内容説明
今なぜ世界中で国際ピアノコンクールがさかんなのか。その華麗な光と影を語って音楽的感動の原点、そして未来を考える。
目次
第1章 コンクールが始まる
第2章 天才児の世紀
第3章 音楽の普及と技術革新
第4章 音楽と政治―チャイコフスキー・コンクール
第5章 豊かな社会
第6章 鑑賞する欧米とアジアの台頭
第7章 コンクールの舞台裏
第8章 コンクールの運・不運
第9章 コンクールに行ってみよう
第10章 二十一世紀のコンクール
著者等紹介
中村紘子[ナカムラヒロコ]
三歳でピアノを始め、慶応義塾中等部三年在学中、日本音楽コンクールにおいて史上最年少で第一位特賞を獲得。翌年NHK交響楽団初の世界一周公演にソリストとして抜擢され、天才少女としてデビュー。以後、日本を代表する名ピアニストとして活躍する。『チャイコフスキー・コンクール』(中央公論新社)で第二十回大宅壮一ノンフィクション賞、『ピアニストという蛮族がいる』(文芸春秋)で文芸春秋読者賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ばう
60
音楽コンクールは如何にして生まれたか。その歴史、出場者、様々な逸話が語られています。何よりも数々の著名なピアニスト達のエピソードは実際にその人に会い、又多くのコンクールに審査員として関わってこられた中村さんならではの興味深い話ばかり。「音楽的感動の本物偽物」といった差別はクラシック音楽ファンの奢り、という意見を述べるニュートラルな考え方好き。複雑で多様な価値観から成る芸術の分野における「コンクール」の意義というものがよく分かり最後まで読むと音楽コンクールに実際に聴きに行ってみたい、という気持ちになります。2024/05/22
赤とんぼ
26
こういった本を読むと、ますますコンクールに行きたくなります。今年はチャイコフスキーコンクールもありましたし、これからショパンコンクールも本選が始まります。これらのコンクールはネット中継で聴くことになるのですが、浜松のコンクールなら、生で聴きにいけるかも!と思ってしまったりして(笑) 「豊かな社会」と芸術についての考察には、考えさせられることが多くありました。2015/08/17
裏鬼門
5
モスクワ音楽院大ホール・・・憧れます♬2021/05/13
月華
3
図書館 2003年10月発行。蜂蜜と遠雷を思い出しました。クラシックとピアノとコンクールの歴史、というイメージでした。2019/05/21
雀の大冒険
3
コンクールに行きたくなりました。昨年(2018)がコンクールの当たり年だったと今になって知りました。2019/02/15
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