内容説明
東西世界の最初の激突ともいうべきペルシア戦争において、そこにテミストクレスという一人の男がいたということは、歴史の不可思議というほかない。もしかれの活動がなかったならば、ギリシアは敗れたろうし、ギリシア古典文化は成立せず、ローマ史もヨーロッパ史も随分違ったものになっていたろう。われわれの歴史も変わっていたかもしれぬ。いま組織の改革と個人の力が求められているとき、この強烈な天才の発想と行動が注目される。
目次
序章 テミストクレスの語りかけるもの―歴史における個人の力
第1章 テミストクレスと海
第2章 テミストクレスの風貌
第3章 クセルクセス来寇
第4章 サラミス海戦
第5章 城壁再建とペルシア亡命
終章 政治人としてのテミストクレス
著者等紹介
仲手川良雄[ナカテガワヨシオ]
1929(昭和4)年東京に生まれる。早稲田大学文学部卒業。文学博士。専攻はギリシア古代史・西洋思想史。早稲田大学名誉教授
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