内容説明
昭和18年6月、連合艦隊のシンボル的存在であった戦艦「陸奥」は瀬戸内海柱島沖で爆沈した。戦争の記憶を断罪し、過去の過ちとして封印しようとする戦後社会の風潮に抗い、「陸奥」引揚げを実現させた遺族たちの17年に及ぶ戦いを描いたノンフィクション。
目次
第1部 わだつみの底(慰霊祭の通知;爆沈の海へ;「いまに揚げてやるから」 ほか)
第2部 遺族たちの焦燥(海ゆかば、水漬く屍;陸奥会の結成;取り残される遺族 ほか)
第3部 引揚げ(悲しみの底から;元陸軍大尉と潜水夫;人柱現れる ほか)
著者等紹介
青山淳平[アオヤマジュンペイ]
1949年山口県生まれ。松山商科大学(現・松山大学)大学院修了
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感想・レビュー
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まも
0
サルベージ会社の苦悩と葛藤、戦艦陸奥の遺族のつながりやら読み応えありすぎて一気に読んでしまう。2014/12/04
turutaka
0
戦争中に内地で謎の爆沈を遂げた、戦艦陸奥の遺族たちの艦体引き上げに尽力する姿を描いたノンフィクション。 陸奥爆沈の原因については未だ決定的な論説がわからず、色々と資料を読んでみたいなと思っていたのでまずはガイドラインとしてこの本を選ぶ。 政治や漁業補償の話で後半はいっぱい。ただ慰霊のための引き上げでもこれだけ周囲を巻き込んでしまうのは陸奥という物理的にも精神的にも大きな存在感があったのだなあと実感する。 爆沈の鍵を握る(とされる)F氏の遺体が4番砲塔で見つかったのは何故か。それはまた別の本を読もう2022/10/13
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