出版社内容情報
「明治のロマンチシズムの最も清純な流れを代表する希有の詩人」と伊藤整も評した才色双絶の歌人・石上露子。その雲に包まれた実人生を丹念に追って、露子文学の魅力を徹底解明する。
内容説明
かつて伊藤整が「明治のロマンチシズムの最も清純な流れを代表する希有の詩人」と評した石上露子の声価は年とともに高まっている。その露子文学の魅力を徹底解明し、伝説の雲に包まれた実人生を全面的に開示する。著者半世紀の研究成果を踏まえた評伝文学の決定版。
目次
1 石上露子の文学(伊良子清白と石上露子;松村緑編『石上露子集』とその前後;いわゆる反戦作品について)
2 石上露子の「不滅の恋人」(「不滅の恋人」は長田正平;正平の父、長田清蔵のこと;日本における長田正平;カナダにおける長田正平)
3 石上露子の生涯(杉山家と杉山孝子;杉山家、大阪屈指の大地主;若き日の思想形成;夫の株投機失敗で土地、三分の一に;二人の子息と晩年の孝子)