出版社内容情報
常に最前線で陣頭指揮を執り,優勢だった英軍を崩壊寸前まで追いつめたドイツの名将ロンメルと麾下のアフリカ軍団。不屈の戦いを綿密な取材で描いた,迫真の戦記ドキュメンタリー。
内容説明
常に最前線で陣頭指揮を執り、寡兵を率いて優勢な英軍を崩壊寸前まで追いつめたドイツの名将ロンメルと麾下のアフリカ軍団。「砂漠のキツネ」と畏れられた男たちの不屈の戦いを、綿密な取材で克明に描く迫真の戦記ドキュメント。
目次
ドイツ軍が!
ヘルフ支隊とハルファヤ峠
補給作戦「トラ」とソルーム戦
ロンメル生捕り作戦
洩れた攻撃計画
オーキンレックの攻撃
ガムバラはどこか?
劫火の牧師
補給をくいつくすマルタ島
ワジ・エル・ファレグの結婚式
灰になったたばこ700万本
フォール・ラミに降った爆弾〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
8
ドイツ側の視点で名将ロンメルを描く。本書が名将ロンメル像を確立したといってもよいかもしれない。現在の機甲師団の戦術もロンメル将軍の影響を大きく受けている。2015/07/31
一式隼
7
10か月前くらいに読了。パウル・カレルの書き方に批判もあるようだが、戦勝国側の見方、敗戦国側の見方、両方から見た方がいいはずだ。この本は、ロンメルを書いたというより、ロンメルのもとで死力を尽くして戦ったアフリカ軍団の個々の証言の集合体のような構成、たえず補給不足、戦車不足に悩まされ、兵器劣勢が常態化していたことに驚き。Ⅱ号戦車、Ⅲ号戦車ばかりで、英国戦車となんとか対等に戦える4号戦車はなかなか送られて来ない。それで88㎜高射砲を対戦車砲として上手く運用していき、タンクキラーとして伝説になっている。2020/08/03
call
4
第二次世界大戦のアフリカ戦線におけるロンメルの勝利と敗北を記した本。この本を読むまではアフリカ戦線のことを大したことのないおまけみたいな戦域だと思っていた(本書のヒトラーそう思っていたようだが)ので、連合国側がアフリカにかけた資源や注目度は驚きだった。久々にこういう華々しい戦記を読めたのでよかったと思う。2017/08/27
Jun Ike
3
戦記ノンフィクションの傑作。 大◯氏が何を言おうともこの本の評価は変わらないでしょう。 第二次大戦中の北アフリカ戦線につて知りたいと思う人は必読でしょう❗️2021/07/04
ナナメ
3
英雄の苦闘をよく表した作品にだと思います。地方の一連の戦史の流がよく分かり、一つの結果には多大な人の思いがあり、それから更なるドラマに繋がっていくことに非常に高揚として読みました。その後の結果を知っているだけに読了後には切なくなりましたが、今まで知らずにいた英雄の一面を垣間見、感無量です。2013/05/14