内容説明
三大陸に覇をとなえ、ヨーロッパ列強を震撼させた東洋最大の帝国はなぜ滅んだのか。その秘密の解明は現代の混迷を射抜く指針となる。
目次
オスマン・トルコの勝利
イスラーム教徒の襲来
西欧からの挑戦
チューリップ時代とその後
西側諸国の接近
スルタン・セリムの意外な運命
謎の人物マフムト二世
エジプト・スタイル
ヨーロッパの病人?
ドルマバフチェ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
1
著者によると、18世紀末の第二次ウィーン包囲の失敗がオスマン帝国の転換点だという。これ以降、広大な領土と強大な国力を有しながらも、帝国は衰退へと向かった。見下していたヨーロッパ諸国が近代化によって国力を急速に高めている事への危機感は、帝国首脳部にも認識されており、度々西洋流の軍事や行政の改革が試みられるが、その都度帝国内の伝統を重んじる勢力によって潰えている。結局、その保守反動的な体制がヨーロッパの後塵を拝させることになり、主にヨーロッパ方面の領土を失い続け、それに留めを刺したのが第一次大戦だった。2023/10/28
渓流
1
悲劇の様相は個々様々なれど、幸福の様相は同じ、とはトルストイだったか?これを敷衍していえば、盛夏の帝国は様々なれど、帝国の衰亡は似通っているようだ。オスマンもこの例に漏れない。周辺国の興隆と暗愚の統治者の愚政。2017/12/24
ヴィクトリー
1
昔、挫折した本だが、どうも途中でだれ気味になってしまう。スレイマン時代から滅亡までと言う結構長い期間を扱っているせいで簡単な記述にならざるを得ないとは思うが、「衰亡史」と言うからにはもう少し対象に愛情を持って欲しい気がする。記述に大きな偏りがあるわけではないが、あくまで西洋人の書いた本、と言う感じだ。2012/02/12
秋良
0
味方が敵になったり敵の敵は味方になったり忙しい。2012/06/22
koz kata
0
ギボンフォロワーって感じで大変面白く読めました。