内容説明
米領事ハリスに「東海の知己」と親しまれた井上信濃守清直。すべてにおいて天才の誉れ高い岩瀬肥後守忠震。勝麟太郎らを育てた長崎海軍伝習所の生みの親、永井玄蕃頭尚志。箱館と横浜の町をととのえた堀織部正利煕。最期まで幕府を案じて逝った水野筑後守忠徳。諸外国との条約締結、横浜開港、長崎海軍伝習所の創設。初代外国奉行の五人が携わった数々の事業は、やがて明治の礎となっていく。開国に取り組んだ幕臣たちの活躍と悲劇。
目次
阿部正弘の海防策
長崎奉行水野筑後守忠徳
海防掛目付の登用
日英協約、日露和親条約の成立
下田奉行井上信濃守清直
長崎海軍伝習所取締永井玄蕃頭尚志
箱館奉行堀織部正利煕
阿部の積極開国策
下田に於ける井上とハリス
永井観光丸で帰府〔ほか〕