内容説明
老若男女、犬に猫―NYのアパートならではの愉快な共同生活。「ひとつ屋根の下」に暮らす隣人達との心温まる交流、季節の行事やペットの話、NY小史etc。名作『チャリング・クロス街84番地』の著者が、BBCラジオの人気番組『ウーマンズ・アワー』で語った、旅行ガイドではわからない素顔のNYの“日常生活”。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぱせり
20
へレーンの心の若さが素敵。友人・隣人たちとの鮮やかなチームワークが好き。どれも可笑しくて温かい。ほとんどの人がどこかバラバラな場所から集まってきて、いずれバラバラに散っていく人たちなのだろうと推察する。根は、寂しい一人と一人。自分の孤独と相手の孤独をともに尊重しようとする暗黙の了解ではないだろうか。大都会の片隅のかけがえのない輝き。 2014/05/21
ののまる
10
最近映画『チャリング・クロス街84番地』を繰り返し観ているので、ヘレーン・ハンフその人なりに触れたくて。2015/09/07
きゅー
10
『チャリング・クロス街84番地』で有名なヘレーンが、毎月5分イギリスのラジオ番組でニューヨークの生活について喋ることになった。最初の頃はニューヨークのお祭りなど、イギリスの人々にとって物珍しいものが選ばれていた。やがて話題はヘレーンの友人など彼女のごく身近なものが多くなる。それがつまらないかといえばそんなことなく、マンハッタンで暮らしている人々の生活の雰囲気がさまざまなエピソードによってふんわりと想像することができ、楽しい読書体験だった。ニューヨークに生きる人々の生活を覗き見る楽しみにあふれた一冊。2014/03/10
ロピケ
7
こんな放送を当時聞いていたイギリスの人たちは、すぐにでもニューヨークへ旅立ちたくなったのではないだろうか。『チャリング・クロス-』のへレーン・ハンフが暮らす1980年代のニューヨーク、というかへレーンの暮らしぶりが非常に魅力的。本当にこんなコミュニティがあの時代のニューヨークにあったのか…と夢見心地に。犬好きだったので、犬を通しての出会いもあったのだろうと思えるし、何よりへレーンの快活な性格が人を惹きつけて止まなかったに違いない。図書館にあってよかった!2013/09/08
じょじょ
4
自分の生まれた年の 言葉にするとダサさ満点だけど憧れのニューヨークでのリアルなお話。ある意味特別な気持ちになった。現世で行ける可能性は今コロナが撲滅するくらいないけれど せめてお話や映像でニューヨークを感じたい身としては感慨深かった。2021/06/30